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2010.02.20

古いものには縁がある(1)

古いものというのは面白い。
なにか一つきっかけがあると、それまでは遠い存在であったものが、次々と
自分の回りに集まってくることがあるのだ。

少し前の日記に、シュタインハイルのレンズの話をUPした。
Quinon50F2(L)である。
このレンズの面白いところは、ZeissのContax、ライツのLeicaのように立派
な標準レンズを持っているメーカーがあるのに、シュタインハイルは何故
標準レンズを単体で売る機になったのか?という疑問を書いた。

その後、書籍やネットを調べていると、どうやらこのレンズはシュタインハイル
がちょっと作って止めたカスカ用であることが判った。
そうなると「果たしてカスカはQuinon50F2を使うのにふさわしいカメラ
なのか?」という疑問を検証したくなった。
しかし、カスカはI型もII型も極めてレアな存在だ。
実地検証はそれほど簡単ではない。

そんなときに、松屋のカメラ市(2/17より開催)である。
どうせまた買うものは無いだろう・・・と夜になって立ち寄ってみた。

Casca9_20100220
 天の采配か?ついにカスカII型がやってきた

ご覧の通りである。
なぜか、私にも買える値段で出ていた(それでもかなりムリしているが)
これで、現物のカメラをじっくりと検証できることになった。
夢のようである。

ということで、まずは細かいチェックを行う。

Casca1_20100220
 CASCAII型のファインダー(iPhoneで撮影し、フォトショで現物の調子を再現)

Casca2_20100220
 M2(99万台)のファインダー、撮影方法は上記と同じ

まずは暗いと言われているファインダーである。
M2と比較してもほとんど差はない。
赤いブライトフレームはクッキリと浮き上がって見える。
50mmは枠がない、パララックス補正はなし、というのは世に言われている
通りである。

Casca12_20100220
 丸いのが距離計窓、色は付いていない

ネット上でも書籍でも「距離計窓には赤い色が付いている」と書かれている。
しかし、私のものには色は付いていない。
これが修理によりそうなったのか、元々そうなのか?は判らない。

Casca6_20100220
 ユニークなボールベアリングを使ったバヨネットマウント

Casca8_20100220
 私のCASCAには、レンズ取り付け指標の赤マークがある

これもネット上や書籍では「取り付けマークがなくて判りにくい」となっているのだが
私のCASCAには赤ポチマークがある。
これも個体差なのだろうか。
それはともかく、脱着操作を行ってみると、案外使い易い。

Casca3_20100220
 フィルム巻上げ側、スプールが脱着できるのだが・・・

Casca4_20100220_2
 バネ連動の押さえによって、スプールは固定される

どこかで見たのだが「マガジン対応をしている」と書いてあったが、私の見た
感じでは、CASACのスプール脱着機構は「こうしないとフィルムが入れにくい」
というだけだと思われる。
そもそも、もしもマガジン対応するのならば下側にロック開閉の機構が無くて
はいけないはずである。

Casca15_20100220
 ボディ下側の開閉部分。これではマガジンのロック開閉の組み込みは無理

ライカ、コンタックス、ニコンのS型にF、F2を見てもらえば判る。
この機構は、CASCAのように下半分が割れて開閉するしくみでは、このロック
開閉機構が組み込めないのだ。

Casca5_20100220
 撮影をするため実際にフィルムを装填。これがかなりイラっとする

撮影のため、フィルムを入れてみる。
Contaxのリールと異なり、フィルムが差し込みにくい。
上記の機構でスプールを外してフィルムを差し込むのだが、これまた固定が
甘くて抜けてしまうことが多い。
さらに、ボディ側の勘合部分の形が今ひとつなので、スプールがなかなか
入らない。
まあ、こういうことはさらに量産が進んでいれば、きっと改善されたことだと
思われるので、欠点というほどのことではない。

Casca16_20100220
 1940年代で裏蓋開閉ができるカメラの代表?カスカII(手前)とエクトラ(奥)

ところで、CASCAの裏蓋は上側に開く。
フィルム装填がやりやすい・・・かどうか?
KODAK Ektraは下側に開く。
これはカメラを普通の形で持ってフィルム装填をした場合に大変やりやすい。
エクトラのフィルム装填は他の部分も優れていて、私は自分で巻き上げて装填
する形のものとしては、現代のカメラを含めてトップレベルだと思う。
それに比べて、CASCAのものは上に開く。
これがフィルム装填中にガツン!と下がってきて手を挟むのだ。
案外しっかりしたダイキャストの蓋が、ガチガチ指に当たるとこれがなんとも
イラっとするのだ。
これもまあ、欠陥というほどではなく、慣れの問題かもしれない。

こういうことは、他の同系機と比較すると面白い。
カメラのように、実際に所有して操作を楽しめる趣味の醍醐味である。
こういうところは、鉄道模型と似ていると思う。
そう、鉄道は所有して遊べないが、鉄道模型は所有してとことん遊べるのだ。

                        この話、続く

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