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2010.11.20

RailComのテスト、そして挫折

ECOSの件もあって、あれこれ調べた。
フィードバックについては、RailComの仕様に従うということは判った。

まずは、私の拙い語学能力による理解である。
あくまで参考として見て欲しい(内容について責任は負えない)

「RailComは、走行する車両からの情報のフィードバック方式であり、その伝達
能力のあるものから検出器にに対して情報を送ることができる」ものだそうで
ある。
提唱者のLenzの製品では、GOLDシリーズが当初からこのしくみを持っている。

さて、これを読んでも「で?どうだっての?」なのである。
やはり、どのようなものであるか?は試してみないと理解が出来ない。

ということで、現状で理解を進めることができるハードを購入することとした。

Railcomtest1_20101120
 左が車載子のLRC100、右が検出装置のLRC120

現在、入手出来るものはこの2種類。
LRC120は、検出箇所のレール部分に車両が来たときにアドレスNo.を表示する
装置である。
LRC100(5個入り)は、LenzのGOLDシリーズのように、RailComの情報発信が
出来ないデコーダといっしょに搭載して、RailComの情報(おそらくアドレス)を
発信するものである。

Railcomtest2_20101120
 走行装置は、とりあえず南筑から借用。

とりあえず、テストのためにパワートラックをこの車両から借用した。

Railcomtest3_20101120
 LRC100について、赤箱(永末システム)で情報を読んでみようとしてみる

LRC100について、赤箱で情報を確認できるか?をやってみた。
何も見えない。
考えてみると、モータ接続も出来ないのであるから、当然のような?

Railcomtest4_20101120
 線路への配線は、説明書通りに行う。

なにせ電気に弱い私である。
どうやったら「説明書通りの配線になるだろう?」と考えた。
結局、余っていたカマボコ板を使い、このような配線盤を作った。

Railcomtest7_20101120
 LenzのGold(上)、Silver(中)、Digitrax DZ125+LRC100 と用意

Lenzの純正デコーダを2種、DigitraxのDZ125+LRC100をセットしたものを用意した。
一番上にあるものは、配線用意を済ませたLRC120である。

Railcomtest6_20101120
 電源ON! (左端のLEDの-表示に注意)

Lenzのセットを用意し、電源をONする。
LRC120も無事左端のLEDに-表示が点滅して、スタンバイOKである。

Railcomtest5_20101120
 テスト走行・・・しかし、結果はかなり悲しい!

テスト走行を行った。
結果は以下の通り。
 ・Gold : アドレス表示されない。
 ・Silver : アドレス表示されない。
 ・Digitrax DZ125 + LRC100 :暴走する(遠い目)

う~ん、なんでだぁ~

仕方なく、何度も説明書を読み返す。
結果・・・・・
LRC120の説明書には、こう書かれている。
「アドレス表示する方のLRC120は、RailComを使用可能にするパワーステー
 ション、現状ではLZV100又はLV102のみがその条件を満たしています。」
とある。

な、なんですとぉ!
ウチのシステムは、LV100 + LZ100(パワーステーション)である。
大半のLenzのシステムを使っている人が、この組み合わせだと思うのだが・・
熊田貿易のHPのLenzのページでも、LZV100とLV102は受注承りになって
いるのである。

結局、悲しいことだが「ウチのLenzのシステムではRailComは使えない」という
ことのようである。

まあ、来年くらいになれば、RailCom対応の新タイプのシステムも出てくるだろう
から、そのときに再トライするか。

繰り返しになるが、今回のこのレポートは、あくまで私の知識レベルでの確認
結果である。
ゆえに、広い世界の中では、うまくいっている人がいるかもしれないので、今回
の結果を断定的に語ることは出来ない。
結果を参考にする場合、自己責任において判断して欲しい。
私は、一切の責任を負わない。
本当に詳しく理解したい人は、直接メーカに問い合わせるように!

追伸(20101122)
 その後、LenzのHPを見てみると、ワールドワイドのページに色々と情報があった。

Lenz1_20101122
 LenzのHPのRailComに関係あると思われる情報の抜粋

(1)RailComのフィードバック情報をパソコンで利用するための装置が、近々発売
  になるようである。
  LRC130がレール側、パソコンとUSB接続するための装置がLRC135である。
  LRC130は複数個を接続し、1台のLRC135でパソコンに接続する。
  この手の接続方法は、ABC装置(BM1~3)と同じ考え方のようだ。
  パソコンとのインターフェースはUSBであるが、同じRailComを使用すると言って
  いるESUとの接続については不明である。
  互換性というか、装置の共用についてどう考えているのか?詳細を知りたいもの
  である。
(2)LV100でRailComを使用出来ないのか?はやはりダメなようである。
   画像右下の図で、「LV100とLV102を接続して、LV102側のブロックでRailCom
   を使う」と言っている(ようである)
(3)どこで見たか?聞いたか?を忘れたが、RailComの規格がNMRAで承認待ちに
   なっているようである。
   そうなると、DigitraxやMRCからも対応機器が出るであろうから、2011年に果た
   してどのようになっていくのか?が楽しみである。

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コメント

う~ん、DCC奥が深いですね。
というか、パソコンと一緒で日進月歩、
最新の機能が使いたければそれなりに投資が必要ということですかね。
その点、30年以上も変わらず現役のSL-1はなかなか良く出来たシステムです。

投稿: ozu | 2010.11.20 22:23

私もSL-1とEL-1を所有しており、音を出してみたことがありますが、1ブロック(電気的に)に1両であれば、音はいいですし、車載装置も安いので良いと思います。
デジタルの世界は、とりあえず車両コントロールの第一世代、無線・アクセサリ制御・サウンドの第二世代、そしてたぶん来年くらいから「車両からのフィードバック情報を本格的に使う」という、第三世代へとなっていくのだと思います。
私は第一世代タイプの時代(1996年)からですが、第三世代への移行は結構大変だなぁ、とちょっと弱気になっていたりします。

投稿: | 2010.11.22 12:11

RailComの話は、非常に興味深いです。

英語がさっぱりなので、規格を読めないのですが、DCCの仕組み的には、
デコーダからのフィードバックを得るのは簡単に行かないと思います。

今のDCCは、パワーステーションがBUSマスタで、
常にBUS(=レール)に出力しているのが問題です。

CV値を読み込むのも、デコーダにコマンドを送って、
デコーダが消費電力を変化させてYES/NOを知らせています。
通常のBUSの様に、デコーダ側から出力している訳ではありません。

デコーダからデータを取るためには、今のCV値と同様に行うか、
パワーステーションの出力を一旦停止して、
デコーダが出力できる様にする必要があります。

デコーダは電源を持っていませので、デコーダが出力するのは難しく、
パワーステーション側と同期を取る必要があるので、
機器の組み合わせ等の相性が出そうな感じです。

既存のフィードバック機構無しの物に悪影響を与えない範囲で、
フィードバックデータを得られるかが問題です。
DCC専用のカスタムLSIが作れれば、かなりの事が可能でしょうが、
今使っている様な汎用のLSIだと、相当厳しいと思います。

また、対応していない機器で暴走してしまうのは、仕方がないでしょう。

安定するまでには、しばらく時間がかかりそうに思います。

投稿: あおの | 2010.11.22 18:05

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