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2013年7月

2013.07.28

吊掛モータ用の33枚ギア

猛暑だったり、突然豪雨だったり・・
結構激しい天候である。

Sun3_20130728
 真ん中のギアが11.5φの車輪用の33枚ギア

米国DLで11.5φの車輪に36枚ギアを使ったところ、ガードレールがある
ところで歯が当たる・・・というテスト結果を以前書いた。

それから数日経過して、11.5φの車輪用の33枚ギアが発売になるとのことで
1両分を譲ってもらってきた。

単体で見ると、「そんなに10.5φ用(30枚)と違わないか?」と思ったりする
のだが、こうやって並べてみると、やはり結構違うものである。

笑ってしまうことに、今は左側の13φに36枚は使うのだが、11.5φの車輪は
なにか車両を完成させないと・・・(う~ん)

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2013.07.22

73系の吊掛モータ化

すっかり停滞しているが、本来は「地元南武線の茶色い電車」を吊掛モータ化して
揃えよう!としているのである。

17m級 x4両・・・・は停滞中として(遠い目)、73系は完成しているもので揃えて・・・
と思いつつ、こちらは「なぜかクモハばっかり入手」の状態(ご~ん)

ボヤいていても仕方が無いので、とりあえずはクモハ73(と63)を吊掛モータ化
する。

Mon1_20130722
 すっかり見慣れた「吊掛モータ化」の下回り

ということで、いさみやの新タイプを8個で2両を動力化。
なぜか11.5φの車輪(普通のプレートのタイプ)が入手難?なので、ま、いいかと
10.5φのままである。

Mon2_20130722
 天賞堂の廉価版パンタを試す

ついでなので、古いカツミのクモハ73のプレスパンタ(通称:安パン)を
天賞堂のPS16に交換してみる。
(せめて黒く塗れよ!=>自分、という声あり)
このパンタ、1,000円と安いので、他にも改造して使ってみようか?と思案中。

Mon3_20130722
 なぜかクモハが2両揃った

本当は、少年時代の思い出の編成(ほんとか?)の
クモハ73-モハ72-サハ78-クハ79(前面傾斜窓)
にしたかったのだが・・・・(さらに遠い目)

とりあえずは、エンドレスでグルグル走らせてみる。
う~ん、それにしてもサハとクハがなぁ~

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2013.07.21

マルシンのJrシリーズのP08

ちょっと前から探していた品がようやく入手出来た。

 

Jrgun6_20130721
 マルシンのJrシリーズのP08

 

当時、まったくの子供だった私はこういうものがあるのは知らなかった。
モデルガンの銃刀法規制が厳しくなったからか? 子供向けに積極的に
販売したかったのか?は不明だが、’75年からJrシリーズとして小型で
簡易メカの金属モデルガンが発売になったようである。

 

その中にP08があったので「どんな製品なんだろう?」と思ったのである。

 

Jrgun1_20130721
 当時のカタログが手に入った。

 

P08だけでもうれしいのに、カタログが手に入ったので当時の事情が
判るようになった。
それにしても、この表紙の雰囲気がなんとも当時のセンスなのが良い。

 

Jrgun10_20130721
 同じマルシン製のP08と

 

タニオアクション版(元は中田商会)、最新版、そしてJr版と比較すると
大きさや雰囲気はこういう感じである。
JrシリーズのP08は、どちらかというと中田商会版に近いように思う。

 

Jrgun8_20130721
 内部の構造

 

構造をチェックしたときに「え?タニオアクション?」と期待したのだが、
結果的には後退させたトグルをリリースするだけの機構であった。

 

Jrgun9_20130721
 装弾はこういう感じ

 

トグルを後退させ、弾丸ごと前進してパンッ!となるようである。

 

Jrgun14_20130721
 他にもこういうものを持っていたりする

 

実はJrシリーズは「間違ってP38を買った」ことから、P08を買ってみよう
と思い、ついでに同シリーズのものをいくつか買ってしまった。

 

この製品が現役だったとき、私はプラ製の巻き火薬のものでパンパン!と
やっていた。
このような金属モデルは、きっと裕福な家の子供用だったのだろう(遠い目)

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2013.07.20

HWSの26年式拳銃(エアーガン版)

私は銃器マニアではない(たぶん)
単純な機械好きであって、「結構複雑でかつマメな整備が必要な機械なのに、
工具なしで分解可能」という、なんとも高度な設計というか、デザインが
行われている”しくみ”に興味があるのだ。

 

ということで「基本的にはタマを撃つことには興味はない」ので、ときどき
モデルガンを買って構造を見て感心したりする程度である。

 

なのに、おそらくは20年ぶりくらいにエアーガンを買ってしまったのには
ちょっと訳がある。

 

Sat1_20130720
 なんか「前にも見たような?」HWSの26年式拳銃

 

このパッケージング、このリボルバー、なにか「見覚えがある」ような・・
そう、HWSの26年式は少し前に「え?こんなマイナーなものがモデルガンに
なるのか?」と登場したのである。
ご丁寧に箱も同じだ。

 

Sat2_20130720
 上がエアーガン、下がモデルガン

 

グリップの色、シリアルNo.(その字体も)が違うくらいで、外観をぱっと
見ただけでは同じものに見える。
私のエアーガンの知識は「見た目は実物に似ているがあくまでタマが出るもの」
として、ややデフォルメのかかったものである・・・という感じである。
ところが、この26年式はなんら遜色はない。
むしろ、シリンダーが金属製(後述)になり、気持ち重くなっていたりして、
良い感じである。

 

Sat3_20130720
 驚いたというか、興味を引いたのは・・「え?これのどこがエアーガン?」

 

噂には聞いていたので「中が見てみたかった」のである。
このエアーガン、なんと実物通りにサイドプレートが開いて・・・・「え?中身は
実物通りではないか!」なのである。
実際には少し違いがあるのだが(これも後述)、松葉バネにシリンダーを動かし
ハンマーの機構まで「ほぼ実物通り」というのだから驚く。
「外観がそっくりでタマが出ればよいではないか」という、エアーガンの概念
(自分的に)を大きく超えているのに驚く。

 

では「少なくともモデルガンとは違う部分」とは?

 

Sat5_20130720
 シリンダーの後ろ側はダミー

 

エアーガンとしての機構は、シリンダー内に収まっている。
ゆえに、この後ろの部分はダミーのプレートである。
26年式、ブレークオープン式のリボルバー初のエアーガンという名誉も
得て、なかなか大したものである。
というか、この20年くらいで、ここまで進化したのか?

 

Sat4_20130720
 機械部分で唯一違う部分はココ!

 

機械部分はほとんど実物というか、モデルガンとほぼ同じである。
(よくよく見ると、松葉バネはやや大きくなっているような?)
唯一と言ってもいい「異なる部分」は、ハンマーがバルブを叩く量?を
加減するために、松葉バネを微妙に調整するイモネジが追加(画像中央くらい)
になっているぐらいである。
注意:
エアガンタイプの26年式は、「空撃ち」をガチガチやって遊ぶと、このネジが
引っ込んでしまい、ガス洩れが発生するようになる。
まあ、マメに調整すればいいだけなのだが、そういう遊びは素直にモデルガン
でやるのが無難なようだ。

 

と、ここまで堪能しての感想。

 

知らぬ間に、エアガンの世界は「ともかくタマが正確に撃てれば」という段階から
「より実感的に、よりしくみも忠実に、しかもエアガンとしての性能も」と大きく
真価していたのをしみじみと感じた。
で、思うのである。
「鉄道模型(少なくとも自分の作るもの)はこういう風に”より一層の面白さ”」
を追及してきただろうか?という疑問。

 

私は元々が「ディテールよりは動力性能」という傾向が強かったが、動かす
方はそこそこ新規の試みをしてきたが、より実感的に!とか、より”らしさ”
と考えただろうか?と・・・

 

こういう製品を手に取ってみると、なにか自分の至らない部分を再認識出来て
面白い。

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2013.07.17

11.5φの車輪用の吊掛モータ(4) 米国DL走行テスト

今日は少し暑さが和らいだ。

ということで9:36のギア比の米国DLの走行テストである。

Wed4_20130717
 2両(800g)の牽引は楽勝?

Wed5_20130717
 3両(1200g)は勾配途中からの牽き出しはX

走行テストの結果 (カッコ内は勾配途中牽き出し時)
 ・牽引なし : 4V/0.1A
 ・1両(400g) : 6V/0.2A
 ・2両(800g) : 8V/0.2A(10V/0.4A)
 ・3両(1200g) : 9V/0.3A(14V/0.5Aで牽き出し出来ず)
ちなみに、機関車本体は246gである。
まあまあの性能か?

Wed6_20130717
 鉄橋でなぜは「ぎゅ~ん」と擦る音が??

減速比が1:4のおかげか?調子はいいのだが、なぜかこの鉄橋を渡ろうと
すると、スピードが落ちて「ギュ~ン」とちょっと切削音?のような音がする。
調べてみると・・・「あ!ギアが補助レールを擦っている!」
36枚のギアの径が、微妙に11.5φの車輪径と合ってしまっていて、補助レール
を擦っているのであった。

ま、いいか。
実害はないし。

いずれは、11.5φの車輪用の33枚ギアが出る・・・かも?なので、それまでは
30枚のギアを使うのが無難なようだ。

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2013.07.16

コメントにあったスピーカーとモータ

Tue3_20130716
 秋月電気から通販届く

以前、コメントにあった「これはどうですかね?」のスピーカーとモータが
通販で届いた。

Tue4_20130716
 さっそくスピーカーを試す

すぐに試せるスピーカー(UM1515LA)を試す。
結果としては・・・・「音、すんごく小さい」。
結果は「これは使えないな」である。
確かに、この大きさでこの金額(@200)で良いなら、QSIの13φが1,100円
は面目なしだったのだが・・・

モータ(SE15HOSLTP)については、実際に搭載してみないと判らないが、
無負荷の回転数が5600rpmはちょっと低すぎるような気がするのだが。

新しく使えるものを見つけるのは難しい。

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ダックステンダーのモータ交換

3連休ず~っと猛暑だった。
エアコンが無かったら・・・考えるだけで怖い。

連休最終日、なんだかんだと雑用を済ませ、さて模型工作・・・と思ったらもう
14:00くらいになっていて・・・・

もっと休みが欲しい!

それはともかく。
結局、米国DLに続いて「一応は父の遺品?」と思われるダックステンダーの
モータ交換をすることにした。

Dacks1_20130715
 マシマ1015=>IMONミニに交換する

マシマでは回転数が低いのか? 1015によくある「当りハ○レ」なのか?
不調なので、力のあるIMONミニに交換する。

Dacks2_20130715
 取付座の位置をずらすだけで取付完了!

どうやってキャブ内に収めるのか?配線をどうするか?などと考えている
時間が長くて、改造そのものは、IMONミニの軸を太らせる(エコーのパイプを
2本(1.0-1.5、1.5-2.4)入れる作業が30分以上かかったくらいで、無事に作業を
完了した。

Dacks3_20130715
 走行テストか快調

TOMIXのR177のエンドレスで走行テスト。
快調である。
こうやってダックステンダーの走る姿を見ると、カーブはできればR250くらいは
あった方が良いのだろうな(遠い目)と思う猛暑の1日であった。

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2013.07.15

11.5φの車輪用の吊掛モータ(3) 米国DLに搭載

猛暑である。
ほんとうに!ほんとうに!ほんとうに!暑い!

それはともかく。

11.5φの車輪用に作成した9:36ギア比の吊掛モータをようやく米国型DLに
搭載した。

Mon3_20130715
 私より年上の米国型DL(たぶん天賞堂)に9:36の吊掛モータ

このDLは、実は私より年上である。
私が生まれる前年に、父がどうやって買ったのか?天賞堂のサンタ・フェと
いっしょに購入した、たぶん天賞堂の米国型DLである。
幼稚園くらいのときに、父がこれをガーガーと騒音を発しながら、ライトを
ビカビカ光らせて走るのを見て喜んだものだ(遠い目)
しかし、当時のL型機関車のムリのある動力装置のため、40年以上を
不動のまま放置状態・・・・
で、試作型の吊掛モータを搭載したものの、これまた放置状態・・・
いよいよ、最新鋭(?)の動力を搭載して復活である。

Mon4_20130715
 車体側の床板?をカットする

新たに台車を取り付ける方法は、新規に床板を作成し、その上に車体を
載せることにした。
重なる部分をカットする。

Mon5_20130715
 実は結構苦労して吊掛モータを取り付け

あちこちモータの接点部分に触るので削りながら搭載。
それにしても「50年前のダイキャスト台車」は、さすがは輸出用で、ディテール
の良さに感心したりする。

Mon6_20130715
 台車取付用床板と車体、車体側は塗装をオリジナルに近いものに

Mon7_20130715
 40年以上経過して復活!

ということで、最新鋭(?)の動力装置を搭載して「幼年時の思い出」が
復活した。
なにか良いことをしたような気になれるのが良い。

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2013.07.13

超ミニスピカーを試す

猛暑である。

少し前のコメントで秋月電気のスピーカーとモータの話があった。
それを試すために、秋月まで行ったのだが・・・無かった(ご~ん)
どうやら、通販で買うもののようだ。

その代わりに、ラジオデパートで「超ミニスピーカー」なるものを発見した。

Sat1_20130713
 9mm径の小型スピーカーでサウンドを試す。

さてはて、どのくらいの性能なのか?
9mm径のスピーカーが使えれば、ナローの車両のサウンド化が大きく
進むことになる!

さっそくテスト。
結果は「う~ん、聞こえない(ご、ご~ん)」
どうやら、もうちょっとパワーのあるアンプで鳴らさないとダメなようである。

ということで、DCCサウンドには使えないことが判った。

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2013.07.11

模型用液体クラッチ気動車の走行テスト

やはり猛暑である。
ともかく暑い!

液体クラッチ搭載のキハ17の走行テストを行う・・のだが、暑かった。

Wed3_20130710
 単行での走行開始!

Wed6_20130710
 単行なら2%勾配も楽々

単行での走行テストは、平坦地は7V、2%勾配では9Vであった。
勾配途中からの起動も9Vで可能であった。
ちなみに、モータはキドマイティである。

Wed5_20130710
 +100gのトレーラー牽引

トレーラーを追加すると、平坦地は7Vで良いのだが、勾配では12Vくらいを必要と
した。
勾配途中からの引出しは15V(!)であった。

Wed4_20130710
 +200gのトレーラー牽引 

+200gのトレーラー、つまり「もう1両牽引」である。
結果としては、平坦地で9V、勾配部は12Vであった。
勾配については、平坦線から勢いをつけて行けば問題ないのだが、
途中からの引出しはダメであった。

考えてみると、液体クラッチの動力装置は「自分が動くのに十分」という
ものであるから、トレーラー牽引が難しいのは当たり前か?

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2013.07.10

頑住吉氏のボーチャートピストル

実をいうと、私はその時代の氏のホビージャパン誌での活動を知らないのだが、
最近になって、坂本竜馬の拳銃=>日本軍の拳銃の不思議を調べていると
氏の作成した型取りして量産した製品が出てくるので「世の中には凄いことを
する人がいるんだな」と思っていた。

キャスティングでパーツを量産することは、鉄道模型でもやることだが、モデルガン
はそれなりの大きさがあるし、実物の制約があるので抜きが難しい、ましてや
量産向きのものではないから、その苦労に尊敬の念を感じた。

それはともかく、オークションで探し物を落札するついでに、ふと入札したところ
このような大物を落札してしまった。

Borchart28_20130709
 ボーチャートピストル、ストック付

元々数が少ないうえに、'90年代の製品なので、入手出来たのは驚きである。

Borchart30_20130709
 これだけの大きさのものをキャストで作るのは驚き

形の複雑さもあるが、この大きさをキャストで作るのは勇気がいることだ。
引きも出るし、経年で変形することもあるからである。
今回入手したものは、スライド部が少し曲がってはいたが、他の部分は
しっかりとしていた。
これは一種の「キャスト製品の耐久性確認」にも役に立ったことになる。

Borchart29_20130709
 形態については、21世紀の製品と互角か?

Borchart31_20130709
 ストックを付けた姿は立派!

キャストで作ったものなので、厳密なモデルガンとは言えないものの、こうして
ストックを付けて眺めたり構えたりすると結構いい感じである。

Borchart32_20130709
 以前入手した26年式と

氏の製品は、キャスト製品の一応の耐久性を証明して、現代でも「よく出来て
いるな」と感心することが出来る。
私とは違うジャンルのモデラーの方の製品を堪能出来るのは楽しい。

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2013.07.09

模型用液体クラッチ(ボギー車に搭載)

梅雨が明けたかと思うとすぐに猛暑である。
なにしろ、工作室は冷房がないので、これからの工作が辛い。

さて、いよいよ液体クラッチのユニットをボギー車に搭載する。

Tue3_20130709
 「鉄板」のエンドウキハ17に液体クラッチのユニットを搭載

Tue8_20130709
 単軸用のギアユニットは、トルクに耐えるように前車軸に板を渡している

液体クラッチ+モータは既にユニット化していたので、床板を加工して
取りつけるだけである。
むしろ、「台車にギアユニット付単軸を入れればよいだろう」と、たかをくくって
いたものが、実際には軸トルクで暴れまくってしまうので、なんだかんだと工夫
した結果、前軸に板を渡してトルクを吸収するようにした。
初めてやることは、結構こういう試行錯誤に時間がかかる。

Tue5_20130709
 シャフトの長さも調整する

ギアボックスが長く車体中央に出っ張るので、シャフトの長さをどれくらい?
にするかが難しかった。
結局、走行テストを行いながら、+5mmすることになった。

Tue6_20130709
 「いかにも液体クラッチ車の発進」になるように車重も調整

さらに、モーターだけ回転=>回転が上がるとヌルっと走り出す、という
感覚を表現するため、車重を調整する。
結局、282g=>261gになった。
さらに、トレーラーのキハ16(この車両も「鉄板」)も199gにして、台車も調整
して転がりを良くしている。

Tue7_20130709
 R550で走行テスト、いかにも液体クラッチ気動車の走りが楽しい

モータだけ回転して(その音が結構エンジンっぽい)、やがてヌルっと走り出し、
トレーラーを牽かせるとまた走行状態によりモータ音が変化して・・・と
「走りを楽しめる」動力装置を堪能出来る。

TMSも’80年代くらいまでは、こうした「鉄道模型らしい動力装置」の記事が
あったものだが・・・
まあ、楽しいので、さらにあれこれ工夫してみよう。

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2013.07.07

幕末の出来事とコルトの関係

NHKの2013年の大河ドラマ「八重の桜」も、前半の戊辰戦争の話が
佳境に入った。
その前から気になっていたのだが、山本八重の使ったスナイドル銃なのだが、
購入のエピソードの「どうしてドイツ人の商人から」というのを見て、
「そういえば、戊辰戦争(1868-69)に、米国の南北戦争(1861-65)の
余剰銃があまり見られないのはなぜか?」という疑問が出てきた。

 

それで思い出したのが「昔、コルトの本を買ったような?」である。
本棚から発掘されたのが「別冊GUN コルトのすべて(国際出版発行)」
である。

 

Coltgun2_20130706

 

この本をしみじみと読んでみると、なかなか面白いことが判ってくる。
幕末の日本における拳銃は、中国・ロシア向けにS&Wが輸出していた
ものの一部が入って来たNo.1フレームと2フレームが有名である。
そう「坂本竜馬が持っていた」拳銃である。
コルトの拳銃は日本の幕末の歴史に何も関係していないのだろうか?

 

21世紀になって良かったこと(?)は、コルトのその時代の製品の
モデルガンを手に取って味わうことが出来るという幸福もあるので
地味に歴史的年表との関係も調べてみた。

 

Coltgun1_20130706
 下からパターソン(1836)ウォーカー(1847)M1851NAVY(1850-73)

 

ここで、サミュエル・コルトの話を少し。

 

サミュエル・コルトは、1814年にハートフォードで生まれた。
いろいろとあって、16才のとき(1830)に世界を見るために船員に
なったのだが、その船の上で思いついたパーカッション式のリボルバーの
1835年に英国、フランスで特許を取得。
それを背景に米国でも特許を取得。
その間、試作してきたものを1836年に本格的な製品にするのである。

 

という「超省略型前提知識」を元に、各モデルと時代背景に入る。

 

1.パターソンモデル(1836-41)

 

Coltgun3_20130706

 

当時の米国で工業化が進んでいたパターソンにおいて製造されたのが
コルト初の量産モデルのパターソン・モデルである。
ハートフォード(紛らわしいがこれは現代のメーカー名(笑))の
製品は、No.1~5までのモデルの5(36口径)を製品にしている。
手に取ってみると小柄で携帯性の良さを感じる。
大柄で単発のパーカッションの拳銃が主流の中で、5連発のこの
銃は威力を発揮したことだろう。
歴史背景:
 1836年(米)アラモ砦の戦い=>テキサスが独立
    (独)ドライゼ銃(近代的ボルトアクションライフル)
 1837年(日)大塩平八郎の乱
 1842年(米)パテントアームズ社倒産
時代背景的には、コルトの商品は有益なものであったはずだが、
受け入れられるまでに時間がかかったのか?放漫経営か?で
倒産してしまった。
その頃の日本は、大きな出来事は大塩平八郎の乱くらいで、まだ
海外からの圧力はこれから?という状態であった。

 

2.ウォーカーモデル(1847)

 

Coltgun4_20130706

 

コルトそのものは倒産してしまったが、製品はしっかりと受け入れ
られて、特にその後も戦乱が続くテキサスにおいて成果を上げた。
結果、1846年にウォーカー大尉からの申し入れを受け、威力のある
44口径の「コルト史上最大の拳銃」であるウォーカー・モデルが
軍用に1000丁、民間向けに100丁生産された。
ハートフォードの製品化したウォーカーを見ると「デ、デカ!」と
驚き、プラ製であるにもかかわらずズッシリと重い。
実物は2kgもあるとのことであるが、これを2丁持って戦場に行った
ウォーカー大尉はズッシリとくるこの銃に満足を感じたのだろうか?
(ちなみに、そのときの戦闘でウォーカー大尉は戦死)
歴史背景:
 1846年(日)黒船が浦賀に来航
    (米)米墨戦争勃発
テキサス独立に続き、メキシコと西海岸側の州の独立を巡る戦争は
1848年まで続く。
時代背景的には、強力な打撃力のある火器を要求していた。
そして、西海岸側を手中にすることにより、米国はいよいよアジア
への進出を開始する。
西海岸への白人の進出は、現地のアーリー・アメリカンとの衝突を
生み、火器の需要はますます高まっていくことになる。

 

3.M1851NAVY(1850-1873)

 

Coltgun5_20130706

 

あまりにデカく重いウォーカー・モデルを改良したドラグーン、
そしてこの手の製品では一番売れた1849ポケットを経て、
M1851NAVYが登場する。
NAVYは海軍というより、36口径を意味するようになり、
44口径はARMYと呼称されるようになった。
この製品はCAWのもので、手に取ってみるとかなりすっきりと
していて、なるほど「これなら安心だ」という気持ちになる
拳銃ではある。
歴史背景
 1853年(日)黒船来航、開港を迫る
 1854年(日)日米和親条約
 1857年(英)セポイの乱
 1858年(日)日米修好通商条約
    (日)安政の大獄
 1860年(日)桜田門外の変
 1861-65年(米)南北戦争
 1868-69年(日)戊辰戦争
CAWのM1851NAVYは実はかなり前の製品で、入手するのに
時間がかかった。
それでも入手したかったのは、上記の年表に関係してくるから
である。
1854年のペリー来航時に、徳川将軍へのおみやげ品として、
このM1851NAVYが数丁渡されたのだが、そのうちの1丁が
水戸藩に渡り、それをコピーした銃で行なわれたのが、
桜田門外の変なのである。
当日は吹雪で火縄銃ではどうにもならない天候であったが、
パーカッションの銃ならば使用可能である。
剣の腕前には自信のあった井伊直助でも、この近代的で威力の
ある銃(コピー品の性能は実際は??だが)で一撃されたら
ひとたまりもなかったであろう。

 

ここで、コルトが日本史の重大事件に登場する。

 

水戸藩のコピー銃、最近になって日本人のコレクターがその
存在を公開したが、「大阪のコレクターって?」と思った
ら、やはりお宝鑑定団でおなじみの澤田先生であった。
その話の中に「材質は銀」とあるのだが、強度的に問題が
なかったのだろうか?

 

これだけ混乱した日本であるから、英国や米国は武力で・・
となりそうであるが、当時の船舶の輸送力問題もあるが、
英国はセポイの乱(実はこの戦争も発端は銃なのが皮肉)
米国は南北戦争・・となれば、どうしようもなかったのだろう。
結果として、「日本は相手国の事情に救われた」ことになる。

 

それにしても、米国の南北戦争終結で余剰になった銃はどこに
行ったのか?もっと日本に入ってきていても良かったのでは
ないか?
興味は尽きない。 

 

その後の日本の歴史に出てきた拳銃は?

 

Coltgun6_20130706
 S&W No.3を経て、自国生産の拳銃は1893年

 

その後の日本は、やはりS&Wの拳銃が主流で、スコフィールドになる
前のNo.3フレームが海軍で採用になった。
そして、その一部機構を参考にした26年式拳銃が制式になった
のは1893年のことであった。

 

隣の国の主流の拳銃が、日本ではまったく出てこないというのは
ある意味で面白いことである。

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