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2017.10.09

TANACK SDとTANARレンズ

長年壊れたままで使わずにいたカメラがあった。
それがタナックSDである。
ボディは壊れていたが、TANAR50F1.5は状態が良く、写りのいいので
満足していたのである。
ここに来て「銀塩撮影が出来る間に使っておきたい」というボディの中で
優先度が高かったのがこのカメラであった。
しかし・・・タナックはご存知の通り「元々出来がいいとはいいがたい」ので
ある。
難修理になるのは必須なので、やや後発になってしまった。

Tanack_sd_20171009
 使うとなったら「タナック軍団」

どうせSDを使うのであれば・・普段はあまり使用しないタナーレンズも
使うことにした。
タナックのアルバダファインダーもいっしょである。

Tanar50f152_20171009
 TANAR50F1.5 絞り解放

実は1度目の撮影は、フィルム1本分ほとんど失敗した。
タナックSDは使うのにかなりコツが必要であることを痛感した。
1週間後に再トライしたのがこの画像である。
タナーレンズの中で、このレンズだけは素晴らしく良い写りだと思う。

Tanar50f281_20171008
 TANAR50F2.8 F=1:4

このレンズも「買ってみたものの壊れていたので」というもので
あった。
タナックのレンズはこのタイプの新タイプのヘリコイドのものは、
レンズのバレル部とヘリコイド部との固定をイモネジでやっている
という「それダメでしょう」というものなのである。
結局、このタナー50F2.8は「最初からイモネジを1個入れ忘れていた」
ようで、絞りを操作しているウチにグダグダになっていたようである。
結局、真鍮板でリングを作成して正確な位置に固定して直した。
無限遠にするとなぜか周辺が流れる・・のは、F=1:2とF=1:1.9と
共通の傾向だ(涙)

Tanar50f22_20171008
 TANAR50F2 F=1:5,6

このレンズはタナックIV-Sの標準レンズである。
このタイプはちゃんとした鏡筒の作りなので、先の50F2.8のように
イモネジ固定ではないのでその手のトラブルはない。
(しかし、周辺が流れるのは共通の傾向)

Tanar100f351_20171008
 TANAR100F3.5 F=1:5,6

実はこの前にTANAR135F3.5で撮影したのだが、距離計連動が甘くて
ピンボケばかりで使用出来るコマがなかった。
(注:135F3.5はMライカで使うと問題はない)

このレンズはタナックの交換レンズとしては売れた方なのか?結構よく
見るレンズである。
この画像を見て「上が妙に窮屈」に感じると思うのだが、実はこれには
理由がある。
タナックの外付けアルバダファインダーが良く見えず、上側の枠が
さっぱり・・なのである。
下側の線もときどき見える?というレベルで、要するに「望遠レンズを
素通しの青ガラスを通して構図」で撮影をしているのである。
まあ、写っていたからいいか?

ということで、2日ほどしっかりとタナックSDを堪能出来た。

ところで、使えるようになるとSDの構造が気になってくる。

Tanack_sd2_20171009
 ファインダーを覗くと見えるフレーム

今回、SDを使うのにある意味で手こずった原因になったのがこの
フレームである。
フォーカシングに合わせてパララックス補正をするこのしくみ、
実はちょっとした落とし穴がある。
私のような強い近視+老眼の人間が古いカメラのファインダを覗くと
こうしたフレームがどうも全体が見えにくい。
で、一所懸命枠が全部見えるように覗くと・・・今度は距離計の窓?が
見えないのである。
タナックSDの距離計の窓?は像が薄いうえにフレーム中央より
左よりにある。
銀塩カメラなので、このことに気が付くのにピンボケをいっぱい作って
気が付くことになる。
しかし、その程度のことに怒ってはいけない。
古いカメラを楽しむ過程なのである(ご~ん)。
それはともかく、フレームは結構しっかりと見える。

Tanack_sd3_20171009
 正面からフレームを見たところ

正面からファインダを見ると、フレームの枠が見える。
フォーカシングしてみると、枠が「腕を振るように上下に動く」のが
判る。
この動き、どこかで見たような? と考えてみたら、同じようなパララックス
補正をしてるカメラはKODAK EKTRAである。
もっとも、エクトラのファインダはズームファインダーなのであるが、腕木の
ような枠が上下方向に腕を振るように動くのは似ているように思われる。

Tanack_sd5_20171009
 なぜ135F3.5の距離計連動が甘いのか?

それにしても、メーカー純正のタナー135F3.5がなぜSDの距離計で
正確に使用出来ないのか?
なんでだろう・・・と、ふと、SDの距離計連動部を見てビックリ!
「え?カム接触部のコロは丸いだけのダミー!」
さすがはタナック・・・(唖然)
まあ、距離計連動については、こういうことだけではなく、複雑?な
パララックス補正付の構造なので、微妙な位置調整をした結果なの
かもしれない。
そういうことが判るのも「実際に使用出来てこそ」である。

Tanack_sd4_20171009
 操作系を上から見たところ

どこかで見たような?操作系は操作しやすいのだが、カウンタが
簡単に回ってしまうので困ることがある。
シャッター速度設定については「本家」と同じ?と思っていたが、
スローの設定は少し違う。
このレリーズをカバーするような形態はいいような気もするのだが、
深すぎてレリーズし損なうことが数回あった。

ところで、タナックSDを手に取って気が付いたことがある。
それは「軽い」のである。
ということで、何台か軽量して比較する。
(いずれもボディのみ)
 タナックSD 488g
 タナックV3 522g
 タナックIV-S 457g
 Leica IIIf 436g
 NIKON SP 578g
面白いのは、SDの後に出たV3が機構的には平凡なカメラであるにも
かかわらず重量が重いことである。
「軽い!」と思ったのは気のせいではなかったのだ。

ほんとうに、クラカメを実際に使って撮影するのは楽しい。

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