パーツを割ったショックから立ち直って工作を進める。
エンジン部の組立て
トーマモデルの金属シェイはこの部分が面倒である。
(なのでIIの工作はここだけで止まっている)
その点では、プラシェイはジョイント部を差し込むだけなので
工作は簡単である。
それはいいのだが、蒸気シリンダのクランクは「軸を刺すだけ」
なのがちょっと気になる。
(まあ、些細なことなので後で考えよう)
前位台車の側面シャフト工作は楽
後位台車のように可動ベベルギアは無いので、パーツ類を
差し込んで(と書くと本当に簡単に見えるが・・・)いく。
例の小さな円錐形パーツは先端が割れてギザになっているので
先端を平らにしてから差し込む。
ジョイントのリング部に線材を差し込んで固定
等倍マクロレンズで撮影しても小さい!リングパーツに0.5φ洋白線
を差し込んでジョイントパーツを固定する。
老眼にはかなり厳しい!(号泣)
もっとも、慣れてくると「え?こんな簡単な作業でこの複雑な
ジョイントを組めるの!」というほど良いアイデアである。
ただ差し込むだけで組立/分解が何度でも可能なので、
のちの調整時にはかなり助けられた。
(あとは強度がどうなのか?が気になる)
台車側のジョイント部について
台車側のジョイントは伸縮する構造のため細い棒状の
構造である。
パーツをよ~~っく見ると長短の2種ある。
シェイの場合、前後でジョイント長が異なる場合が多い。
(画像上はUnited合同のシェイ)
プラシェイのシャフト長さを計測すると、どうやら後ろが
1mm長いようなので後ろを長いものにした。
(注:後で走行テストを繰り返した結果、1mmカットしたので
結果的には違ったようである(参考のための記載))
これで動くようになったので、走行テストをすると・・・
側面のシャフトが回ったり回らなかったり・・・あれ?
ベベルギア(可動)がちゃんと噛み合ってないぞ!
あれこれ深夜まで試すしたが、うまく行かない。
原因らしきものを調べておいて、対策は翌日に持ち越す。
シャフトのガタを減らす
さて翌日。
これは軸穴拡げをやったときから??だったのだが、
側面シャフト径0.8φなのに、1.1φまで拡げていいのか?
組立てて走行テストをするとガタが多すぎてギアが上下に
遊んでしまって、後進時にギアがスリップしていることが
判った。
後位台車パーツは予備を1組持っているのでやり直しても
いいのだが、それではトラブルの原因が明確にならない。
ではどうするか?
偉大なシェイの先達、United合同のシェイでは、ときどき
シャフトの遊び調整のために精密パイプを入れている
ものがあるのを思い出した。
(長年のシェイ整備経験がこんなところで生きてくる)
シャフトを抜いてエコーモデルの0.8-1.0φを入れる。
結果としては、これでガタが無くなった。
なるほど、トーマモデルさんは、私に「偉大な先達の
偉業を再認識させる」ために、説明書をああいう風に
しておいたのか(温故知新というヤツ?)
再度動作確認を行うと、この対応以前にムリに動作させて
ベベルギア(小)を舐めてしまい、先端がすり減って
しまってうまく噛み合わない。
パーツには予備がもう1個あるので、ベベルギア(小)は
交換して改善された。
ドライブシャフト長さの調整
先に20mmにしたドライブシャフトであるが、もう少し
長い方が良さそうである。
22mmにしてみると、長すぎて台車同士を押しやって
ヘの字形になることが判った(ち~ん)
結局、21mmにしたのだが「シャフトを長くする作業」は
全てやり直しなのでかなり面倒である。
R177S字カーブ通過テストで「当たっているかも?」と
思われる台車上部の角も削る。
(他の部分でも同様に削る地味な作業)
この辺りは、鉄道模型にはよくあることである。
衝撃の出来事発生!
カーブ通過テストをしながら、あちこち修正しているときに
この事件は発生した。
台車を外したり付けたりをしてあれこれ加工して、
さて、また組むか・・・あれ?
え?エンジン部が脱落しているじゃないか!
見ると、取付部がバックリ割れている!
おいおい、こんな大きな部分でも欠けるのかい!
(しまった!油断した!!)
真鍮板で補修する
長年鉄道模型を組んでいるので、こんなことで諦めない!
すかさずt0.3真鍮板をL字にして裏側から接着して解決!
そういえば、私が小学生のときに父が「ベテランモデラーとは
”工作の失敗から素早く立ち直る人だ”」と言っていた。
(私の父は宇宙戦艦ヤマトの沖田館長か!)
なるほど、トーマモデルさんは私に「モデラーの掟」を
思い出させるために、こういうトラップを仕組んだのか!
(「山猫は眠らない」のベレンジャーの気持ち・・・)
2日間の激戦の末、どうにかちゃん走るように
後位台車についても平大ギアのカバーやボルスター部も
削り、どうにかこうにかR177カーブ周回では問題は
無さげに走行するようになった。
あ~、疲れた。
さて、翌日(まだ続くのか!=>自分)
火室下部パーツは重要
塗装待ちしていた火室板部をネジ止めする。
取付て気が付いたのだが、ドライブシャフトを適度な可動範囲
にする役目も持っているようで、取り付けると調子がいい。
(付けて初めて気が付く効果)
第三動輪のウォーム噛み合わせ調整
テストしていて「ときどき側面シャフトがまだ止まる」のが
気になっていた。
詳細に調べると、どうやらウォームと噛み合わせが微妙で
ベベルギアに力がかかるとスリップしている。
この手の調整は「古典的鉄道模型手法」で解決可能である。
動輪押さえ板にt0.1のプラ板を貼ることで調整完了!
これで静粛?に走行するようになった。
この画像で第4動輪の押さえ板部を確認すると、さして走行させて
いない?のに早くも微妙に摩耗している(微量だけど)
まあ、これでその解決方法は判ったので問題なし!
台車inモータ方式といえば中村精密
このキットを組む前に「台車inモータと言えば中村精密」
であることを思い出していた。
画像を見ると判るが、この方式(カツミの輸出ロコにもある)
になると第三動輪にかなりの負荷がかかるので、頑丈な構造と
正確な組み、精度の高いギアが必要となる。
こうやってアップで見ると「ほれぼれする出来」である。
整備を確実に行えば壊れないのだが、不調になったときの
修理はかなり痺れる(強烈に遠い目)
トーマモデルさんが「金属モデルでも出来ればやりたくない
(個人の感想です)構造」にチャレンジしてくれたのは、
私に「困難に立ち向かう勇気を忘れるな!」と励ましを
くれるためだったに違いない!
(鉄道模型って”スポコン”なのか!)
ここ数日「モデラーとは試練に立ち向かうもの」という
鉄則を再確認したのであった(凄く遠い目)
(まだ終わってないぞ!=>自分)
さて、もう一両分あるキットを組むか?
(上回りを購入してからでもいいか)
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
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