ミリタリーカードン
すっかり寒くなった(そろそろ紅葉?)
近年の「あまり使っていない銀塩カメラ使おう運動」で
思い出したのがこのカメラである。

15年以上未稼働のミリタリーカードン復活!
このカメラは、エクターレンズを使いたいために購入したものの
ボディが無かったのでちょっと後で購入したものである。
せっかく購入したのに、距離計が薄くて見えない!ために2回ほど
使用してからそのままになっていた。
カメラのHP見直し時に「使用感が判らないのは良くない」という
ことで、距離計修理を含む整備に出したものが戻ってきたので
撮影を行った。

故障?と思っていた巻上問題
久々に使用する前にチェックして気になったのが巻上ダイアル
の動きである。
バルナックタイプのカメラでは、巻上ダイアルは時計回り
(一部例外もあるが)に一方方向にしか回らない。
ところが、このカメラではどちらにも回るのである。
あ~、壊れているのかぁ(唖然)
整備完了して戻ってきたので、恐る恐る回してみると・・・
あれ?やはり逆にも回るぞ(驚)
これはきっとなにかある!
手持ちの資料(クラカメ専科 No.24)の田中長徳さんの記事を
読むと、ミリタリーカードンは過酷な用途(極寒地など)に対応
するため、スプロケットに力がかからないようにするなど
通常のバルナックタイプとは違う仕様になっていることが
判った。
中の構造を見ていないので詳細は不明だが、実用上は問題ない
ので良しとしよう(クラカメとの付き合い方)

テスト撮影で判ったこと
さっそくテスト撮影するのだが、どうせならとこれまた
あまり使っていなかったLマウントレンズを数本出してきて
交換して使用することとなった。
最近では珍しいピーカン!
ああ、幸運に恵まれたと現像上がりをみると・・・あれ?
何枚か極端な露出オーバー?になっているコマがある。
1/1000がダメなのか?とさらに確認すると・・・
あ!これ光漏れだ!(驚愕の事実)
スクリューマウントなのでボディを水平にマウントを上に
向けてレンズ交換していた・・・(アホ)
ああ、なんという基本的失敗!(痛恨)
原因は判ったものの、それにしては盛大に上下左右から
光が漏れているのはなぜ?

15年前の衝撃の出来事
このカメラを購入した15年以上前、Ektar47F2(軍用)を
装着したときにこの悲劇?は発生した。
このカメラのスローダイアルには手袋をしていても操作出来る
ように小さなノブが付いている。
それはいいのだが、その位置が問題なのである。
エクターにはフォーカシングするためのダイヤルがついて
いるのだが、これがこのノブにモロにぶつかるのである!
スローを操作して下げておけばいいのだが、うっかりそのまま
レンズ着脱すると上画像のようなことになる。
今回の件で気が付いたのは「このカメラは野外(極寒地)で
レンズ交換をするような使い方は想定していないのでは?」
ということである(注:個人の感想です)
そういえば、エクター35mmとか90mmなどの交換レンズは
無いのはそういう理由なのかもしれない。
そのようなことがあったので、2回目の撮影は曇天の日になった。
初心を取り戻してレンズ交換も注意したので光漏れは発生しなかった。

Ektar50F2 F=1:2.8

Ektar50F2 F=1:2.8

Ektar50F2 絞り解放
戦争中にドイツからカメラ購入出来なかったことから、戦後に
軍用に製造されたカメラとして、他にReidも所有しているが
カードンと比較すると色々な違いが判って楽しい。
リードについても近々使用してみよう。
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」であり、
各レンズの描写コメントは「個人の感想」です。
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