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2022年1月

2022.01.28

路面複線レイアウトの架線工事(2)

複線レイアウトの架線工事は続く。
 
Romen1_20220128
接続部分岐の架線柱と架線
なんとなくサボっていた接続部への架線を張るために
ハンガー式架線柱を作成、分岐架線を設置した。
テストしてみると、カーブ部の長さが5mm短くて
パンタが外れてしまうので翌日作り直した(怒)
 
Romen2_20220128
テスト走行での試練
基本的には架線の接続ジョイントを交換しただけなのだが、
テスト走行すると架線の長さが足りずに隙間で集電装置が
引っかかったり、ビューゲルやパンタが外れてハンガーで
宙吊りになったり(呆然)などトラブル連発である。
考えてみると、地上設置の「安定した固定」のレールで
すら敷設後にテスト走行すると脱線したりする。
これが空中に”引っ張る細い架線”なのだから調整が面倒
なのは仕方がないのか?
こういう作業をしていると「集電装置は見た目より強度」
が大事なことが判る。
アルモデルのパンタは一見華奢なのだが架線やハンガーに
引っかかって車体がぶら下がっても壊れないので立派。
 
Romen3_20220128
長さと取付位置を調整
クロススパン部は直線なので1ケ所架線が短かったくらい
で済んだが、カーブ(同心円ではない)はハンガー式に
なっているのでジョイント部の位置が微妙に変わって
しまうようで、架線の長さ(特に内エンドレス)を1mm
単位で調整することになる。
ウチのレイアウトは脱着式架線システムなのでその都度
脱着/調整していけば良いがそれでも手間ではある。
これが「実物通りに線を敷設する方式」であったら、
クロススパンやハンガー、メッセンジャーを張って
引き棒をいっぱい入れて”細かく直線に引っ張り調整”
していくことになるから気が遠くなってしまう。
 
やっていて思うのは「これならいっそポールだけなら
位置調整は分岐部だけ」で済む。
そんな妥協をしたくなりながらも気持ちを鼓舞して
パンタ、ビューゲル(車体中央)で折り合いの良い
位置に調整していく。
 
Romen4_20220128
とりあえず架線工事は一応完了
なんだかんだで4時間近く作業して架線設置完了。
 
Romen5_20220128
今後続々と入線してくる車両達
ウチの地鉄車両は「基本全車架線対応」になっている。
銚子電鉄が話題になっているので出してきてレイアウトに
置いてみた。
で、気が付いた「あれ?デハの集電装置がパンタ?」
この車両、キット改造競作(たぶんピノチオの箱根登山)
のときのものだったはずだが、そのときはビューゲルだった
記憶があるのだが・・・(謎)
 
さて、次はいよいよトラバーサを接続か?
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究5 鉄道友の会 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究6 鉄道友の会 発行

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2022.01.22

路面複線レイアウトの架線工事(1)

集電装置が揃ったのでレイアウト側の改修。
 
Romen1_20220122
集電装置による架線位置の違い
直線だけなら関係ない(笑)のだがカーブが入ると
集電装置と架線の関係が微妙になる。
上画像がその例なのだが私の脱着式架線は「基本センターに
架線が来るように」設置している。
それは「設備(架線柱、架線)の標準化がやりやすい」から
である。
しかし、実際はそれでは不都合なことがある。
普通に模型を作るだけなら「実物通りに集電装置を置く」ので
問題はないのだが、実際に使うとなるとうまくいかない。
架線集電をするにあたっておおざっぱに取付位置を調べると
・ポール、パンタグラフはボギーセンター位置
・ビューゲルは車体中央
のことが多い。
それをやってみると上画像のように架線位置が大きくズレる
のである。
実際の鉄道(路線)は集電装置を揃えたうえで設備側は
メッセンジャーを張ってスパンを入れたり、架線柱を
大量に植えて引き棒で架線位置を調整することが
可能である。
ところが模型ではそうは行かない。
「個人的好みでバラバラな車両、集電装置を路線内に
持ち込む」うえに、設備側は架線柱やメッセンジャーを
引っ張るとメンテナンスが出来ないという辛さに直面する。
この「マニアゆえのジレンマ」をどう解決するか?
 
Romen2_20220122
偏心対応の架線柱
集電装置が出来たので複線レイアウトを架線集電対応に
しないといけない。
前作の県道線は単線/ハンガー式なので対応は簡単なのだが
複線では外/内で偏心が違うので少し難しい。
とりあえず2本試作。
偏心対応以外にも強度を上げたうえで”破損に強い”構造に
してある。
このレイアウトでは当初は全てクロススパン式にする予定
だったが、カーブ部(台枠短辺)はセンターポール位置の
ハンガー式を使っている。
そのせいで架線位置決めが面倒なのだが、それでも採用して
いるのは「台枠両端位置に架線柱を立てると収納時に破損」
することが多いからである。
出し入れする毎に破損していては困る。
 
Romen3_20220122
集電装置中央付近に架線が来る
偏心対応架線柱を使ったときの位置関係。
まあこんなものか。
 
Romen4_20220122
架線集電対応で良く発生すること
脱着式架線は便利なのだがどうしても通電が不安定に
なりやすい。
それはDCCでは困ったことになるので、ネジ止め式の
架線柱台座にフィーダを入れる工作をしている。

通線は台枠下で行うので台枠を立てかけて作業になる。
そうすると前述のような配慮をしてあっても多少の
破損が出ることはある。
そして・・・予想通り架線柱が破損した(怒)
 
Romen5_20220122
ゴムチューブ式脱着台座
当初予定ではカーブにあるこのポールは通電しない予定
であった。
理由はなにか?
簡単である「長方形の台枠の両側はぶつけたり倒したり
して破損することが多い」のを経験的に知っているから
である。 
では、その対処方法はないのか?
花巻風レイアウトではコンクリートのアンカー棒固定の
樹脂チューブに差し込む方式であったが、この方歩は
脱着は楽なのだがガッチリ固定されているので外力に
対しては破損を防ぐことが出来なかった。
次の草軽風レイアウトで使い始めたのだがハトメ+
ゴムチューブ(網戸の網固定用)による構造である。
この方法は先のものの「台枠をひっくり返さずに抜ける」
メリットもありながらゴムチューブの微妙な柔らかさで
外力を受けても首を振って受け流すことが可能である。
そのうえ、ゴムが緩くなれば簡単に交換出来る。
このメリットを生かしてクロススパンの外側架線柱に
使うと保線時に外すことが出来るうえに、保線中に
空手チョップ!をしても平気である。
 
破損することが判っているので、この架線柱も台座を
変更する予定であった。
(注:架線柱はチューブを入れるだけでネジ止めでも
 ゴム台座でも使える標準化を行ってある)
しかし、実際は架線集電対応のためネジ止めで残って
しまったことによる悲劇?であった。
 
Romen6_20220122
旧タイプの破損状況
今回作成した偏心対応架線柱は強度を上げ、かつ
「ダメージから用意に復活」する構造になっている。
具体的には「歪んでもちょっと捻れば元に戻る」ように
素材を選んで組み方も変えてある。
前架線柱は上画像の通りで完全い歪んで修理は容易
ではない。
こうした「実用上の知恵」は架線集電レイアウトとして
使っていくことで身に付くものである。
この手の破損は「がっちりリアルに作った架線柱」では
精神的ダメージが大きい。
そういうものは「お立ち台として飾り用」に使い、実際に
運転で使うときには耐久性があり、かつ簡単に工作出来る
ものにしておくのが精神衛生上良いのである。
 
Romen8_20220122
DCC/架線集電対応のための努力
DCCを使うためには「通電不良を最大限減少」させる必要が
ある。
レールは内/外エンドレスとも直線部x2ケ所にフィーダ。
架線はネジ止め架線柱全てに通電する。
小判型x2の大したことないプランでもフィーダは結構複雑
になる。
それでも台枠上にストラクチャ類が載る前に済ませないと
作業が大変になってしまう。
 
Romen7_20220122
渡り線がある側のギャップ/フィーダ追加

今年に入ってからこの複線レイアウトの線路配置を変える
かどうか?を検討していた。
特に問題に思っていたのが「内エンドレスに車両を入れる
ためには架線がジャマ(笑)なので外エンドレスで載せ
=>内エンドレスへ渡り線で入れる」になってしまう
ことである。
これをやると実質「DC運転時には複線なのに実質1両しか
車両の置けない」ことになってしまう。
そのため、ポイントやクロスを足すプランを考えたものの
線路通電(2線式)では各装置の構造が複雑なうえに
ギャップ/フィーダを複雑に入れないといけなくなる。
検討の結果「そういう難しいことは完全架線集電対応の
レイアウトでやろう」ということにした。
この形式での問題点や対処方法はほぼ出し尽くしたという
判断もある。
とはいえ「最低線での利便性」は確保しないといけない。
ということで内エンドレスに車両を入れるときには、外
エンドレスの一部を回路を切り替えて通電を共通にする
ことにした。
 
Romen9_20220122
スイッチ取付完了
内/外エンドレス選択スイッチの設置完了。
台枠を立てかけたときにトグル部が当らないように
配慮してある。
 
Romen10_20220122
次はトラバーサ
単純な小判型x2のレイアウトを有効に使うためには
外付けの装置が必要である。
とりあえずトラバーサを接続してみようか?
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究5 鉄道友の会 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究6 鉄道友の会 発行

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2022.01.18

架線集電対応のビューゲル作成

架線対応の集電装置、次はビューゲルである。
 
Bugel1_20220118
これまでに使って来たもの
'95年?に架線集電を始めたときに安定して使えたものは
カワイのビューゲルにバネを仕込んだものであった。
(注:ポイント部の分岐架線が未熟でポールが使えなかった)
画像左側のものがそれなのだが、意外?にもカワイの
ビューゲルは丈夫で見た目も良いので気に行っていた。
画像右下のものはエコーで購入したものでこちらは取付部を
作るのが面倒だがシューを交換すれば使用可能。
路面電車レイアウトが2001年以降停滞して進歩が無かった
のだが、さて再開!と思ったらビューゲルはYAMA(画像右上)
しか入手出来ず、枠がステンレス製?なので改造して使うのは
難しいことが判り困っていた。
そうなると自作するしかない。
 
Bugel2_20220118
どのようなものが良いか?
まずはカワイのもの(画像左)を参考に似たものを作ることに
したのだが・・・真鍮板を折り曲げて作ると結構手間なうえに
生産性を考慮すると大きくなってカッコ悪い。
半日かかってこれかよ!と挫折していると・・・あれ?
パーツ箱の中に何のものか??なロスト製のビューゲルがある。
これになんとなくアルのパンタバネを付けてみると・・・ん?
ちゃんと動作するではないか!
これはいいぞ!
 
Bugel3_20220118
パーツ数はこれだけ
 
Bugel4_20220118
枠の折り曲げ治具
台座部分は3mm角パイプに1.6φパイプで関節部を作り、
下側に2mmネジ棒を付ける。
枠は0.6φ洋白線、シューは1.6φパイプを使用する。
バネはアルモデルのパンタ用バネである。
生産性を考慮して最小限のパーツ数になっている。
枠の作成は治具を作ることによって簡単に量産可能。
 
Bugel5_20220118
テスト結果は良好
とりあえず都電6000に装備してテスト。
結果は良好であった。
 
これで集電装置は安定して確保出来るようになった。
先にUpしたロンビック台車を装備してN電の走行性を
改良して、それ以外の車両でも集電装置を装備して
レイアウトの「本格的架線集電」を開始するか?
  
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究5 鉄道友の会 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究6 鉄道友の会 発行

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2022.01.07

架線集電対応のポール作成(1)

2021年は軽便レイアウトに注力した。
さて、2022年はどこから着手するか?
 
Trolley1_20220107
架線集電対応のポール
当たり前の話なのだが架線集電をするためには集電装置が
必要である。
手持ちの集電装置
・パンタグラフ:KATO PS16(イコライザ改造が必要)
        アルモデル 小型パンタ
・ビューゲル:カワイ ビューゲル(生産終了(ち~ん))
・ポール:カワイ ポール(生産終了(ち~ん))
     YAMA ポール(改造が必要)
現状は「パンタは潤沢だが他の集電装置は調達が厳しい」
架線側はポール/パンタ・ビューゲル共用を実現したのに
この状況ではなんとも悲しい。
ということで「2022年は集電装置から開始」を決めた。
決めたはいいがどうやって作るか?
手持ちのポールを引っ張り出してきて眺めて気が付いた。
「模型のポールってなぜに引っ張るバネが多い?」
実物はどちらかというと「押すタイプのバネ」を使っている
ものをよく見るような気がする。
カワイのポールは押すタイプだが使い方があまり見たこと
がないタイプである。
 
Trolley2_20220107
実用本位のものを作る
私は「ディテールより実用度」の人間である。
(注:要するに「雑なタイプ」)
初日はチョロく角パイプと先端を潰した丸パイプで関節を
作ってそれにアルモデルのパンタバネをかけて・・・と
思った(画像左上)
結果はバネをかける前段階でガタガタしてちゃんと動作
する気がしないものになった(ち~ん)
また、アルモデルのパンタバネは硬くてポールには向か
ないことも判った(遠い目)
一晩寝てから翌日ココロを入れ換えて実物資料をよ~っく
見てから1本バネのタイプを構造(ディテール)を簡素化
したものを作成した。
(下にある黒いのはYAMAのものを加工したタイプ)
最初の1本は「ちゃんと動作してかつ量産向き」を
考えて作ったので1.5時間もかかったが、2本目は20分
程度で済んだ。
 
Trolley3_20220107
取付部分は共通化
ポールの固定部の仕様
・車体側:2.0φネジの中央に1.2φネジ切り
     段付き絶縁材で取付
・ポール側:1.2φネジ
この仕様はYAMAのポール改造のときに標準化したもの
である。
車体側を2.0φネジにしておけば、ビューゲル/パンタなども
共通仕様にして「いつでも交換可能」になる。
複数の集電装置に対応しておくと、架線側に制約がある場合
(多線乗り入れなど)に便利である。
架線集電対応をしていると、こういう知恵が身に付く。
 
Trolley4_20220107
さっそく使用テスト
カツミのN電が取付対応済だったのでテスト・・・と
思ったがリジット台車で走りが悪いので使用出来ず(怒)
ということでロンビック台車装備の2両に車体を付けて
テストを行った。
ポールは長短2種類でテストをすると、架線高65mmでは
短タイプ(45mm)が具合が良かった。
(分岐時に離線が少ない)
 
Trolley5_20220107
カツミのN電をロンビックイコライザ改修
自作ポールが使えそうなのは判った。
そうなると「昔からポール集電したかった」N電に使うのは
当然である。
6年前?に「床板が狭すぎる(23mm)ので改修出来ない」と
断念していたのだが、ふと思いついた方法でやってみたら
あっさり改修することが出来た(遠い目)
走行テストをすると物凄く快調である(さらに遠い目)
 
Trolley6_20220107
ポールと屋根の高さ違いの相性は?
さっそくテストするとポール(短タイプ)でバネ圧を少し
上げることで問題なく使用出来るようになった。
新ポールは部品数が少ないうえに素材価格も安いので
都電4100x3、都電400x2(追加1両を計画中)でも
ポール使用が可能に出来る!
 
Sat3_20220108
パーツ構成はこんな感じ
実用品として使えることが判ったので量産する。
パーツ数は意外に多い?かもしれないが折り曲げて作る関節部
以外は単純なパーツである。
ポールの付く側の関節部はコの字型にしていたのだが、角を
キッチリ出すのが大変かつ不良品が出るのが問題であった。
一晩寝てふと「U字型でいいんじゃね?」と気が付いて0.8φ
の穴を開けてからU字型に曲げたら工数1/10以下になった。
 
Sat4_20220108
関節部とバネの入り方
バネで押す形式なので組むのにちょっとだけコツが必要。
バネが入る1.0φ、0.4φのアーム部が微妙に長さが違うのは
押し板を入れるための工夫である。
こういうちょっとした工夫で生産性は何倍にもなる(地味)
 
Sat5_20220108
短タイプを黒染して装備
8本新規に作成した。
そのうち4本を短サイズ(45mm)でシューを取り付けて
黒染した。
4本を残したのは「長(50mm)=>短は可能だが逆は出来ない」
からである(笑)
量産型で運用することで新しいアイデアが出るかもしれない。
 
さて、次はビューゲルをやらないと!
  
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究5 鉄道友の会 発行
RAILFAN 12月臨時号 車両研究6 鉄道友の会 発行

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2022.01.01

謹賀新年

Sat2_20220101
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。

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