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2023年8月

2023.08.27

味噌汁軽便レイアウトの制作(7)

今回の味噌汁軽便レイアウトではやってみたいことがあった。
それは「川の表現」である。
川のあるレイアウトは初期の林鉄レイアウトで三角橋を
入れたものを作成したがその後の改造で無くなってしまい、
その後はず~っと制作する余裕が無かった。
 
Mizu1_20230827
クリアウォーター、デブコンのテスト
水素材だけは割と潤沢に購入してあった(遠い目)
あまりに久々に使うので使い方が??になっていたが、
比率2:1で混合して使ってみる。
今回、水の着色に凝りたいので水性顔料を用意してあるので
それが使えるか?の検証も行った。
左:インクタイプ(油性?)
右:水性顔料
結果、デブコン、クリアウォーターとも水性顔料はうまく
攪拌出来ないことが判った。
(注:あくまで私個人の検証結果です)
次なる手は、ディープウォーターを試してみよう。
 
その前に川底の準備である。
デブコン、クリアウォーターを使ったときの悩みは以下の通り。
・ともかく染み込んでしまい、水嵩がなくなってしまう
・岸や草などに液面が這い上がってしまう
この対策として「水素材が必要な部分だけをシート化する」方法を
試してみることにした。
透明プラシート(セル)で枠を作り、その中に川底を作っていく。
(以降ディープウォーターをDWと称す)
川部分を別パーツ化するのは、他にも「素材硬化時間(24h)でも
他の工作をすることが可能」というメリットもある。
 
Mizu2_20230827
プラシート枠内に砂と石を入れて川底の元を作る。
 
Mizu3_20230827
川底の泥表現のため線香の灰を撒く。
コツは「水の流れを意識して土の濃淡を付ける」である。
逆に岸部分は必要はない。
乾いた岸部分はシート固定後に付けるからである。
(水素材の這い上がり対策)
 
Mizu4_20230827
川底の着色
上のもの:茶色の土っぽい色
    =>水流やや多く流されてくる土がある
下のもの:粘土質が多く藻が少しある
    =>夏の水温が高く水嵩が少ない川 
川底の準備が整ったのでいよいよDWを入れる。
 
Mizu6_20230827
50度のお湯で温める
作業についてはDWの説明書に従う。
=>KATOのHPには使用法のページもある
まずはDWを50度のお湯で10分温める。
何度かテストして判ったのだが加温しないで作業するのと
加温して作業するのでは攪拌の容易さや顔料の攪拌に差が
出ることが判った。
ケミカル製品なので使用法は守った方が良い。
 
Mizu5_20230827
2:1の比率で混合
電子秤を使って素材を混合する。
計量は上画像のように電子秤を使うと便利である。
というか、この秤はこの作業のため購入したのを忘れていた。
主剤:硬化剤を2:1の比率にキッチリ混ぜる。
容器に注いだ後は5分間攪拌する。
ところで、上画像は主剤+硬化剤で14g程度なので
それほど発熱は無かった。
これが25g程度になるとそれなりに発熱がある。
発熱があると泡が出やすくなるなどの注意事項があるので
個人的には「少量使用で何度かに分ける」のが良いと思う。
 
Mizu7_20230827
顔料のテスト(色見本作成)
DWの用意が出来たので顔料のテストを行う。
使用顔料
(1)インクタイプ(青、緑)
 =>スカッと用意に混ざる
 =>ごく少量で発色が鮮やか
 =>当たり前だが「原色」
(2)水性顔料
 ・波音(海色2種、上画像に入ってない(笑))
 ・原色タイプ(画像左側の2種)
 ・ジオラマモデル用の実感処理で使うもの(真ん中3種)
 =>DWと相性が良くて綺麗に混ざる
 =>ジオラマモデル用の実物っぽい色が使えるのはありがたい
上画像を見ると
・丸く薄いタイプ
・三角で水の厚みの差があるもの
というサンプルを作っている。
これは
・薄い円盤タイプ・水底の色との相性確認用
・三角タイプ:水深でどのくらい発色が違うかのサンプル
という構成になっている。
こういうものを用意しておくと今後の作業で顔料の選択や
使用量、水深を決めるのが楽になる。
 
ところで、色見本を作っていて気が付いた。
DWに顔料を混ぜると「必ずしも顔料に色のままではない」
ということである。
この現象、先日Eテレの科学系の番組で「ガラスに混合する
金属素材の発色」で説明していた。
=>金属の色だけでなく粒子の形や大きさで色が決まる
まさか模型作りでそれを実感するとは思わなかった(笑)
そういうことからも「色見本は作らないといけない」ことを
改めて実感した。
 
Mizu8_20230827
川底に入れるDWを決める
作成した川底にDW+顔料を入れる。
細い方はやや茶色系、三角の方はやや緑系の顔料を使う。
このとき、顔料は「楊枝の先にちょっと」である。
混合時点で濃くすると後で川の水としては濃すぎることに
なるので控え目にするのが良い。
=>不足であれば後で追加でDWを入れるのが良い
 
Mizu9_20230827
出来た川底
DWの標準硬化時間は24hである。
=>ちなみに完全硬化は48h
とりあえず24hで硬化したものの枠を外して固定する。
川岸の「水がない岸」を付けるために角をちょっと落として
接着する。
 
Mizu12_20230827
メディウムジェルで小波を付ける
DWの硬化が完了したところでメディウムジェルで水面に
小波を付ける。
波の付け方は筆で塗るよりテッシュで叩きつけるように
ピシャッ!と付けていくのが良いことが判った。
 
Mizu10_20230827
川岸を仕上げ
乾いた?川岸を石垣との間につけて完成である。
眺めてみるとまあまあいい感じか?
 
Mizu11_20230827
もう片方の川も出来た
残りの角の川は水が不足したので2度目のDWを流したので
1日遅れで完成。
川岸を付けたところで人形と車両を置いて眺めてみる。
水素材の使いこなしについては、これからも継続的に研究して
みよう(池、湖面、海なども作るかもしれないので)
 
これで地面+植生(樹木除く)は一応出来上がった。
次はストラクチャの整備をするか?
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
レイアウトモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック1 (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック2 (株)機芸出版社 発行
ジオラマテクニックバイブル 瀬川たかし著 成美堂出版

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2023.08.23

味噌汁軽便レイアウトの制作(6)

猛暑は続く。
レイアウトの進捗が遅いのはそのせい?と言うかと思われるが
実際はそうではない。
工作内容が「乾燥待ち」が多いのである(結局言い訳?)
 
Miso1_20230823
石垣に垂れる蔓草を付ける
最近作るレイアウトの草は「草撒きタイプ」が中心である。
それはいいのだが、実際の風景の中には遠目にはモコモコして
見えるタイプの蔓草が多い。
石垣から垂れ下がる蔓を表現するため、繊維が繋がったタイプの
スポンジをギュ~っと引っ張って伸ばして蔓の感じを出して
接着していく。
 
Miso2_20230823
蔓を着色
手持ちの繊維のあるスポンジが色の薄いものしかないので
木工ボンド水溶液が固まったところで着色する。
 
Miso3_20230823
草撒き
背の低い草撒きに続いて、背の高いものの散布も行う。
山部分は樹木を植える可能性があるので低い草との組合せで
撒いていく。
 
Miso4_20230823
田んぼはいつもの通り
いつも思うのだが「本当に稲田らしい表現」はないものか?
結局思いつかないので人工芝をカットして着色するものに
なるのだが・・・(それほど不満がないから?)
 
Miso5_20230823
井笠カラーに合った風景?
植生がある程度出来たところで井笠ジ5を走らせて眺める。
味噌汁軽便レイアウトで目指す「日本的風景」とはこういう
感じか?
 
植生作りが一段落したので、次は「ちょっと毛色の異なるもの」
の話になる予定。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
レイアウトモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック1 (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック2 (株)機芸出版社 発行

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2023.08.14

味噌汁軽便レイアウトの制作(5)

猛暑を利用?してレイアウト工作は続く。
 
Miso1_20230814
地形をさらに整えていく
地面の基本色(配色?)を行いながら地形をさらに整えていく。
追加でテッシュを貼って線香の灰を撒いて地面感を出す。
画像左上方の石垣を追加するために山肌をバサッとカットしたが
発泡スチロール+キッチンペーパーなので加工は簡単である。
 
Miso2_20230814
地面着色(棚田側)
Miso3_20230814
地面着色(登坂側)
基本的着色を終了したところ。
全体に「ホコリっぽさ」を出すようにしている。
 
Miso4_20230814
パウダー類を撒く
基本的配色を決めたので、次は「地面の表情」を付けていく。
ターフ(茶色部分)砂(岩)土(斜面の土が出ている部分)と
地面を覆うような背の低い草を撒いていく。
 
Miso5_20230814
パウダー類撒き(棚田側) 
Miso6_20230814
パウダー類撒き(登坂側)
この処理をすると「地面の表情」がハッキリしてくる。
緑が入ると「生きた大地感」が出て眺めていても楽しい。
ここでも「ホコリっぽさ」を出すように意識している。
 
Miso7_20230814
草撒きをする
地面に表情が付いたところで「草撒き」である。
これでさらに「大地の生命観」が出る。
 
Miso8_20230814
草撒き実施(棚田側) 
Miso9_20230814
草撒き実施(登坂側)
今回の草撒きは「短いタイプ(背が低い)」を2種使用している。
草撒き素材はバリエーション(色)が少ないというか「この色は
日本の草地ではなぁ」というものが多い(遠い目)
そのため、結果として「使える素材が少ない」のである。
とはいえ「地肌が微妙に見えて大地の表情が出る」という
メリットがあるのも事実である。
そのため、前工程のような「地形や場所による微妙に違い」を
出す処理が必要になるのである。
こういうことは、やはり「何度もレイアウト制作してきたノウハウ」
である。
今回は味噌汁軽便鉄道が題材ということで「人が管理している自然」
を意識している。
年代的には昭和30年代くらいなので未舗装路しかないホコリっぽい
感じに仕上げたいので「草撒きしても微妙に砂埃がある」感じに
なるようにしてある。
上画像を見ると、同じ草撒き素材で発色が変わっているのが判る?
 
場所といえば棚田の畔である。
棚田というか田んぼを見ていると判るのだが、畔というのは
「単純に草が生えている」というのとはちょっと違う。
棚田になるとさらに高低差があって植生が微妙になる。
さて、どうするか?
 
Miso10_20230814
スポンジ素材を貼って微妙に剥がしてまだらにする 
Miso11_20230814
追加で草撒きをしてハイブリッド
今回はどうしようか?と考えたのだが、草がモコッとしている
ところ(ツタ?)をスポンジを付けて表現し、地肌が見える
ように草撒きをして表現することにした。
畔は草抜きもすると人が踏むところでもあるので、地面が見える
ように注意した。
まずはこんなものか?
 
Miso12_20230814
コンパクト版のユニット
このレイアウトは可搬式/収納BOXに収まるタイプである。
そのためターンテーブルユニットが「少し大きめ」なので
脱着式になっているのだが、収納時にガタつかないように
角を埋めておく必要がある。
そのため、カットした部分を「小型ユニット」として
復活することにした。
作ってみると改めて「このスペースではポイントも
入らない」ことを再認識した。
さて、どう使ったものか?
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
レイアウトモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック1 (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック2 (株)機芸出版社 発行

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2023.08.07

味噌汁軽便レイアウトの制作(4)

過酷な猛暑が続くと捗る作業がある。
そう!地面作りである(遠い目)
木工ボンドがすぐに固まるので作業が凄く捗る。
 
Miso1_20230807
発泡スチロールを貼る
ターンテーブルを使った運転テストも済んだので地形を作る。
まずは発泡スチロールのブロックを貼ってベースを作る。
 
Miso2_20230807
削って地形を作り始める
接着剤が固まったところで発泡スチロールをおおざっぱにカットして
爪でガリガリ削って地形を整えていく。
 
Miso3_20230807
テッシュ/ペーパータオルを貼る
削り終わったらすぐに
・岩になる部分はテッシュ(デコボコが出る)
・通常の地面はペーパータオル
を木工ボンド水溶液を使って貼って、仕上げにリキテックスで
ベース色を着色する。
一律に同じ色でいいのか? という風にも見えるが、この着色は
・リキテックスによる貼った紙の強度を上げる
・白色(紙の色)から次の作業に入ると着色が面倒
という理由である。
 
この「99.9%発泡スチロールの地面広報」の良いところ
(1)出来上がりがともかく軽い
(2)工作が容易(削るも切るも簡単)
(3)後で地形を変えたくなったときにはカッターナイフで切るだけ
(4)削ったり切ったりしても石膏や紙粘土のような粉末が出ない
(5)表面は繊維(テッシュorペーパータオル)なので持ち歩きで
 衝撃を加えても割れたりしない
そういう理由から、私のレイアウトの定番手法となっている。
 
Miso4_20230807
ターンテーブルへの気配
これからしばらく「大量の木工ボンド水溶液を使う」ので、
ターンテーブルの動力部に水溶液がかからないようにするため
目張りをする。
この辺りは今までには無かった気配りである。
 
Miso5_20230807
表面をザラっとさせる処理
線香の灰を撒いて表面をザラっとさせてエッジを消す処理をする。
この後もこの手の処理はちょくちょく行うことになる。
  
Miso6_20230807
地形の処理を進めていく
表面の違い(土は場所で異なる、岩など)で着色を変え、
隙間塞ぎや表面を足す処理はテッシュを木工ボンド水溶液に
浸したものを盛っていく。
石垣を貼る処理は必要によっては山をカットして設置を行う。
レールについてはバラスト撒き/道床着色を行う。
 
Miso7_20230807
味噌汁軽便の風景
作業が進むと「味噌汁軽便鉄道の風景」が見えてくる。
茅葺屋根の家+棚田は私のレイアウトの定番になってきた?
 
Miso8_20230807
手前側はだいぶ形になってきた
終端駅側(手前)は石垣の設置と地面/岩肌の作業が
進んできたので雰囲気が整ってきた。
それで気が付いたのだが「建物を入れるスペースがない」
ことに気が付いてしまったが・・・(遠い目)
 
この作業はしばらく続く。
猛暑のおかげで進捗は良好である。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
レイアウト全書 (株)機芸出版社 発行
レイアウトモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージモデリング (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック1 (株)機芸出版社 発行
ナローゲージブック2 (株)機芸出版社 発行

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