鉄模社ED23(2号機)の制作(3)
私は鉄道模型社の鳥飼社長に「ムさんはアバウトだから」と
言われるような人間である(遠い目)
(このネタが判る人はマニア)
とはいえ、一応モデラーの端くれなので「気になったもの」は
作らないと気が済まない。
ED23の制作を進める過程で資料を見ていて気が付いたしまった。
「このデッキ中央のふくらみはなんだ?」
考察は後にして改造に着手する。
改造を開始
問題は「既にハンダ付けしてしまった網目板」である。
剥がして全部やり直す手もあるが今となっては貴重はフクシマの
網目板をムダにするのは惜しい(そこか)
あれこれ考えた結果、Pカッターとヤスリで彫り込んで9mm幅で
ベリッと剥がした(単純)
同時にデッキ外側のカーブも整える。
折り曲げた板を貼る
4mm幅の網目板を作り、両端1mmを折り曲げたものを作る。
これをハンダ付けする(地味)
デッキ下支えの表現
実物写真を見るとデッキ下側に支えのようなものがあるので
0.8mm帯板を貼って斜めにヤスる。
なんだかんだで結構悩んだのだが、やってみたら簡単な
工作であった(遠い目)
工作が済んだので「なぜこうなったか?」を考察する。
ED56と比較
上から見たところ
並べてみて気が付いたことがある。
(1)工作前には「デッキ高さはED56時代より低い」と思っていた。
しかし実際は「同じ」であった。
(2)ではなぜ「中央を網目板だけ曲げる」という簡素な(笑)な
工作を行ったのだろうか?
上画像を見ると「ED56時代の正面ドア下はかなり段差がある」
のである。
この段差、旅客用だった時代は「それほど使わないから」あまり
気にならなかったのかもしれない。
しかし、ED23は貨物用機でデッキ下にはゴツい入換作業用の
ステップまで付いている。
当初は「まっすぐなデッキ」だったのだが、現場改造している
うちに「この段差は無くした方がいいのでは?」と思った人が
いたのではなかろうか?
とはいえ昭和16年の緊急時なので「いまさらデッキを全部作り
変える時間はない」ということで網目板を曲げたものを付けて
対応したのではないか?
(3)緊急時なのだからデッキは「単純に長方形」でも良かったはず
である。
しかし、実際は微妙なカットになっている。
上から見た画像を見て笑ってしまった。
切り欠けている部分はED56時代の特徴あるテール取付部と
同じ位置で、その前は元々の網目板位置(渡り部分)と
同じではないか。
テールランプの位置を合わせた理由はなんだろうか?はともかく
この部分だけは妙に几帳面である。
(4)こうやって改造して気が付いたのだが、ED23のデッキ支え
の下枠はED56のテールの位置である。
模型的には1mm奥(気が付いたけど手遅れ(笑))
実物資料には「なぜこうなったか?」は記載されていない。
現実にはありえない「実物(新旧)を並べてみる」という遊びは
模型でしか出来ない。
こんな遊びが出来るのが模型の楽しさである。
ED23もほぼ目鼻が付いた。
いよいよ「本命」に手を付けるか?
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献:
国鉄輸入電機の系譜(上)(下) 吉川文夫 著 (株)ネコパブリッシング 発行
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