これが最後の苦労だと思いたい!と台車の組立を開始する。
もはや見慣れた構成
ED57のキットの「見慣れた特徴」であるエッチング板を
貼り合わせていく形式である。
今回は折り曲げがないのがありがたい。
ちょっと違うのは「高級なロストパーツもある」こと。
詳細な構成
この台車の特徴は独立した軸箱+バネでサスペンション?に
なっていることである。
構成は上の通りなのだが・・・これ問題あるぞ!
・バネが引きバネが1本入っているだけ
=>本来は押しバネで短いものではいと使えない
(押しバネを切っても使えない)
・立派なロストパーツの軸箱+軸箱モリ(バネ付き)になのに
軸箱モリの下側がない
=>バネで押し下げると外れてしまう
=>というか「ここまでやってなぜそれを作らない?」
ということで、結局は「軸箱固定」に決定!
=>それならED23のようなホワイトメタルパーツを接着の方が
むしろ楽なんだが・・・
輸入電機シリーズの動力
台車の話をしたのでついでに動力の話。
輸入電機シリーズは上のようなギアボックス?が添付されている。
これちょっと見ただけでは「で?どうやって使うの??」である。
説明書をしみじみ読んで思い出したが、左側の上辺にモータ取付
板をハンダ付けして使うのである。
う~ん、それDV18でも床板にモータが当るんじゃね?
過去に組んだり改造したりしたものでは、結局インサイドギアを
作る(パーツとして生かして)or他社製品を利用している。
=>鉄模社らしいアバウトな構造
構造を確認したところで組んでいく。
貼り合わせ
まずは2枚の板を張り合わせていく。
このときに前後端梁や枕梁を付けるための折り曲げ+ハンダも
行う。
注意点としては、現在主流のエッチング折り曲げ方式のように
「どっちに曲げるか?」を作り分けてないことである。
そのため、無理くり曲げるところもあって面倒である。
上画像にあったブレーキ関係のエッチングはそういうことも
あって結局外して後で付けることにした。
(どうせならロストパーツにしてくれれば良かったのに)
軸箱を付ける
まずは軸箱モリ+バネをハンダ付けする。
説明書にはなんの説明もない(笑)のでスタイルブックを見ながら
位置を決めた。
次は軸箱なのだが固定する仕様に決めたのでハンダ付けするのだが
位置が問題なのである。
軸箱のロストパーツの形(軸穴の位置)が微妙なのである(笑)
そのため、軸箱モリに軸箱を入れて「どの軸箱でも穴が一定になる
位置」を調べてからその位置に固定した。
こういうことは「スケール論ではなく現実問題」である(遠い目)
裏側を削る
ED23とED56の経験から、輸入電機シリーズの台枠内側の幅は
21mmだということは判っている。
(というかそれは16番の車輪の規格なのかも?)
それではED57はどうなのか?
なにしろ「どういう寸法がいいか?」が判らないキットなので
自分で決めるしかない(絶望)
キットの枕梁を元に車輪(詳細は後述)を入れて決めるのだが、
車輪入れる=>ダメ=>軸箱を削る=>車輪を入れる・・・を
何度も繰り返して決める作業は辛い(涙)
結局、上画像のようにかなり削ることになる。
(注:実はこれでもまだ不足かも?)
17.5φの動輪
ED12とED57は動輪径が大きい。
電機には珍しい17.5φ(実車1400mm)である。
この径の車輪はカツミ/エンドウにはないのでキットについている
ものを使うしかない。
ところがそれが問題なのである。
輸入電機シリーズは好評だったからか?何度もキットが再販されて
いる。
そのときにどうやら「動輪が足りない(他社に同規格品がない)」
と不良品を手直したり絶縁のものにブッシュを入れて非絶縁にしたり
したものが多いのである。
今回の場合はこんな感じ。
・非絶縁動輪のネジがバカになっているものが1個
=>仕方がないので軸にロックタイトで固定(う~ん)
・絶縁車輪にブッシュを入れて軸穴を開けたもの(上画像)
さらに悲しかったのは「車軸が欠品」だったことである(絶望)
鉄模社の車軸はこんな感じ
(1)外側に小さいナットがあるタイプ用
(2)ナット止めも出来るが単純なねじ込みも可能なタイプ
(3)カツミ/エンドウと同じ
う~む、なんという一貫性の無さ!
(3)の場合はどうということもないのだが、今回は(2)の
タイプだった。
こういうときにストックしてある修理用パーツを使うのだが
(2)は実は結構珍しいタイプなので「無かったらどうしよう」と
ちょっと焦った(結果的には手持ちがあった)
こういうことがあるので鉄模社だけでなく各社の車輪/軸を
確保しているのだが、こういうことは「昔からの努力」の
賜物である。
苦労の末に台車が出来た
あれこれ苦労したがどうにか形になった。
台車枠内側寸法は結果的に22mmになっている(現状)
動輪が大きいのでなんとも立派である。
ED56の台車と比較
どうせならとED56の台車と比較してみた。
ED57は軸距離が長いのだが台車の長さはED56とほぼ
同じである。
なんで?と少し考えて気が付いた。
ED56とED57はアーティキュレート式だからである。
(台車を繋いで引張力を伝えるタイプ)
なんのことはない「車体サイズがほぼ同じ」なのである。
(有効長の関係?)
これでようやく主要構成品が揃った。
次は仮組しての検討である。
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献:
国鉄輸入電機の系譜(上)(下) 吉川文夫 著 (株)ネコパブリッシング 発行
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