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2025年4月

2025.04.21

SIGMA Mark-1というカメラ

桜の季節は終わってとりあえず銀塩撮影は中休み。
 
Sigma120250421
あのシグマの初のカメラ
中休みなので変わったものを使おう、ということでこのカメラを
発掘してみた。
なんですかこれは?と言われそうだが、なんと!今ではピッカピカの
最新鋭デジカメも発売するレンズメーカーのシグマが初めて
自社ブランド名で発売した「シグマMark-1」である。
この話、アサカメのチョートクさんの連載記事で知ったのだが、
影響を受けやすい私は友人の紹介で入手することが出来た。
 
Sigma320250421
スクエアシャッターがちょっと曲者
後ろから見てもなんともサッパリしているカメラである。
このカメラはスクエアシャッターなのだが、この時代の廉価版
に使われているものはコパルではない。
そのため、入手後すぐにシャッター不調になったのだが、
修理名人のおかげで復活した。
それから20年近く経過しても、今でもちゃんと動作している。
(ありがとうございます)
 
Sigma220250421
シンプルなロゴ
それにしても「サッパリしたデザインのカメラ」である。
つるんとしたプレス製の軍艦部にシグマのロゴと名称、そして
Mark-Iと書いてあるだけである。
そこがなんともカッコ良くて「独特の存在感」がある。
ボディは動作しているのですぐに使える。
問題は「レンズ」である。
このカメラ、チョートクさんのもの(を見せてもらった)を含めて
「ボディはあっても販売時のレンズがついた状態」で見つかった
ものがないのである。
これはなんとも不思議である。
私のクラカメ先輩Tさんとその話をしていると「友人がレンズ付き
で買っていたよ」という目撃談が出てきた。
それは標準レンズ(50F1.4?)だったが、シグマブランドでは
無かったというのである。
その話を聞いてから20年・・・未だその謎は解けず。
ということで「純正ではないレンズ」で撮影してみる。
 
Sigma420250421
Cassaron50F2.8 F=1:5,6
 
Sigma520250421
Cassaron50F2.8 F=1:5,6
このレンズはたぶんエディクサに装着されていたもので、
前玉回転式の小型・軽量のレンズである。
使っていると「あまりシャープな感じがしない」描写で、
フォーカシングしても「ピンが合うというよりボ~っとして
合っている?」という感じにしているだけ?と思ってしまう。
上の遠景撮影の左上の画像がちょっと流れている?ような
感じなのも気になる。
 
Sigma620250421
Angeniux50F1.5(S21) 絞り開放
 
Sigma720250421
Angeniux50F1.5(S21) F=1:2
 
Sigma820250421
Angeniux50F1.5(S21) F=1:5,6
次はなにを使おうか?と考えて思い出したのがこのレンズ。
絞り開放では「暴れる後ボケ」なのだが、ファインダーを
覗いているとそういう感じではなく、なにか「古いフランス映画
を見ているような穏やかな感じ」である。
F=1:2に絞ると後ボケは穏やかになるのが面白い。
古いレンズなのでローコントラスト気味だが、明るいところで
絞って撮影すると穏やかな発色がいい感じである。
 
カメラは相変わらず調子が良いのは判った。
私が生きている間に「本当の標準レンズ」に出会うことは
出来るだろうか?(遠い目)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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2025.04.11

Diaxというカメラ

桜の季節もそろそろ終わり。
 
Diax120250411
まったく知らない「Diax」というカメラ
この件、このところミランダTの話をしているがそれとちょっと
関係がある。
ミランダのExアダプタを使うためにエキザクタマウントの
標準レンズの小型で安いやつを購入することにした。
銀座のカメラ屋でレンズを調べていると、棚に小型のカメラ
があるのに気が付いた。
それがこのDiaxというカメラである。
名前以外原産地表示もなく、メーカー名も判らない。
しかし「無名カメラ」という割りにはシャッターは1/500がある
シンクロコンパーだったりレンズはシュナイダーのXenar45F2.8
だったりして妙に高級感?があって、しかもどうやら整備済
ではないか。
ということでうっかり購入してしまった。
(凄く安かったこともある)
では衝動買いか?というとそうではない。
実はちょっとした悩みがあったからである。
 
Diax220250411
デジカメのわき役として使うカメラ
今年になってデジ一眼を10年以上ぶりに更新した(遠い目)
そうなると、銀塩カメラばかりではなくデジ一眼でも撮影したい。
しかし、私はどうも「機械モノが好き」で銀塩カメラもちょこっと
使いたいのである。
それで思いついたのが「小型のレンズシャッター機をサブにする」
ことである。
検討の結果「ボルシーがいいのでは?」ということになった。
特に陸軍用のボルシーはストラップが使えるので便利である。
ということで一度やってみたのである。
で、結果は・・・(う~ん)
使っていて気が付いた。
日中使うシャッター速度はこのカメラでは1/200と1/100が
ある。
ところが、実際の撮影結果で1/200は実質1/125くらい。
そうなると1/100は1/50以下?
これでは「実質1速」で撮影することになる。
これは困った・・・と悩んでいたときに見つけたのが
Diaxなのである。
シンクロコンパーなら1/500~ なので安心である。
 
Diax320250411
アーマードDiax!
いざ使うとなると困ったことがある。
(1)ストラップを付ける耳がない
(2)距離計がないので近距離撮影が心配
それなら別のカメラにしろよ!と言われそうだが、そこで諦めない
のが私らしいところである(単にアホなのかも?)
検討の結果、以下の改良を実施した。
・距離計を買ってくる(アホだなぁ)
・脱着式のオフセットするシューアダプタを作成
 =>オリジナルの位置に距離計を付けるとレリーズ出来ない
・シューアダプタにストラップを付ける
 =>脱落しないようにストッパを追加
出来てみると「重武装タイプ」のようでカッコいい(そこか)
ということで、さっそく使ってみる。
 
Fri420250411
Xenar45F2.8 絞り開放 距離計使用
フィルムスキャンして「こんな淡いボケ味になるレンズ」
であるのは意外だった。
目測ではなく距離計でピンを置く位置を決めて撮影したのが
良かったかもしれない。
 
Fri520250411
Xenar45F2.8 絞り開放 距離計使用
後ボケはちょっと暴れるタイプ?
 
Fri620250411
Xenar45F2.8 F=1:5,6 目測
 
Fri720250411
Xenar45F2.8 絞り開放 距離計使用(参考程度)
 
Fri920250411
Xenar45F2.8 絞り開放 距離計使用
距離計の使い方は構図と被写体との距離を目測で決めて
ヘリコイドと距離計をセットする。
レリーズ前に目測した距離を距離計で確認する方法である。
結果としては、やはり3m以内は10~20cmは目測値にズレが
あることが判った。
上画像の桜は距離1mであるが、目測では1.15mだと思ったので
そのまま撮影していればピンボケである(笑)
距離計、やはり便利である!
ところで、距離計は「距離チェックがいるときだけ装着」である。
通常使用(目測)のときは外してしまっておく。
 
Diax420250411
同年代のライバル機
Diaxというカメラは謎が多い。
クラ専には記事はなく、ネットで調べると1947~57年の
10年間ウェッツラーでカメラ製造していた会社であることは
判ったのだがそれだけである(う~ん)
それでもこのカメラは1951年製造のものであることは判った。
ウチにある同クラスカメラはトプコン35Bで1953年である。
=>トプコン35Aが実質同等品か?
この時代のDiaxは距離計付きになっている。
大きさもほぼ同じなのでそちらを使えばいいのに・・・と
言われそうだが「これはこれで面白い」のである。
 
とりあえずカメラのクセは判ったので、近々サブ機として
活用していこう(遠い目)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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2025.04.05

オリオン精機のフォーカベルとミラックス(3)

ミランダTの銀塩撮影の結果に不満があるので再度撮影。
 
Miranda120250405
今回の機材
前回の撮影では「曇天で暗いから絞りを開け気味で撮影出来る」と
ズノーをF=1:2.8までで使用したのだが結果は今イチだった。
後で考えてみると、ズノーは古いレンズなので曇天時に絞り開放
で使用するとローコントラストが際立ってしまう。
その反省から快晴の日に使うことにした。
それに加えてフォーカベルとテッサー50F2.8も使用する。
 
Miranda220250405
Zunow50F1.9 絞り開放
 
Miranda320250405
Zunow50F1.9 F=1:5,6
 
Miranda720250405
Zunow50F1.9 F=1:4
さすがに絞り開放ではローコントラスト気味だが、F=1:4より絞ると
グッと良くなる。
撮り鉄画像は桜にピンを置いて電車をボケさせてみた。
ズノー50F1.9が古いレンズで「露出オーバー気味にするとハレーション
出がち」なのを生かしている。
 
Miranda420250405
Supreme100F2.8 F=1:5,6
 
Miranda520250405
Supreme100F2.8 F=1:4
デカくて重いフォーカベルを手持ち撮影するのにすっかり慣れた。
使い慣れると写りは良いし素晴らしく寄れるので便利である。
 
Miranda620250405
Tessar50F2.8(Ex) 絞り開放
ミランダのExアダプタ活用の一環として最近購入したレンズ
なのだが、使ってみると良く写るし軽くて小型で「良い買い物だった」
と嬉しい気持ちになった。
 
ということで、今年の桜撮影はフォーカベルに始まりフォーカベルで
締めくくりとなった。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献:
クラシックカメラ専科No.64 ミランダの系譜 朝日ソノラマ 発行

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