カメラ関係

2024.02.20

FOCAの交換レンズ

久々のカメラねたである(遠い目)
 
Foca20_20240220
広角レンズ
今年もカメラ市の季節になった(遠い目)
たまには都会に行くのもいいかと行ってみた。
買うモノはないよなぁ、と思っていたのだが見つけてしまった。
5年前にFOCA PF3Lを購入した。
購入時に「レンズ交換するか?」と考えた結果、割り切って
標準レンズだけでいくと決めてこの機種となった。
そうは思っていてもレンズ交換機なので他のレンズも使ってみたい。
噂では35mmが良いレンズらしいのだが、FOCAの広角レンズは
前玉が柔らかいのか?程度の良いものが見つからない。
面白いことに「諦めが付くと見つかる」もので、上画像のレンズを
購入することが出来た。
ウチにはボディの元箱もあるのだが、レンズの箱もなんとも
おしゃれである。
 
Foca22_20240220
レンズ外観とフード
FOCAのスクリューマウントのレンズなので距離計連動ではない。
そのおかげか?ライカのズマロン35F3.5が145gと重いのに対して
このレンズは45gと軽量である。
それは良いのだが、このレンズ「鏡筒に被写界深度目盛りがない」
のである。
FOCAにはこのレンズ専用ボディ(PF1,PF1bis)があるくらい
なのだがなんともサッパリしている。
これではパンフォーカスで撮影するのに困るのではないか?
よく確認すると、F=1:8と3mの刻印が赤くなっている。
この位置で使えばパンフォーカスになる?
それだけでは不便なので、試しに紙でフードを作り、F=1:5,6と
8の被写界深度を書いてみた(凄い手作り感)
準備は出来たので試写である。
 
Foca29_20240220
OPLEX35F3.5 F=1:8 パンフォーカス
 
Foca23_20240220
OPLEX35F3.5 F=1:5,6 無限遠
撮影結果を見て驚いた!
このレンズで撮影したコマは全てピンボケなのである。
パンフォーカスで撮影したものだけでなく、無限遠でそうなるのは
おかしい。
しかもOPRALEX50F1.9で撮影したコマは問題なし。
これはどうしたことか?
 
Foca24_20240220
原因は「謎のリング」
このレンズ、購入時から??だったことがある。
それは「装着するとマウント部に隙間が出来る」のである。
購入時に疑問は感じたものの、カメラ屋さんの「ちゃんと確認
しました」という言葉を信じたのである。
あれこれ考えた結果、マウントに嵌っていたリングを外して
ピントグラスで確認するとピンボケが解消した(う~ん)
このリング、さらに確認するとクリップを延ばして丸めたもの
であることが判った。
(自分でもクリップで同じものが作れた(笑))
このリング(クリップ)の径は0.8φあるので、それだけ
フランジバックがズレていれば当然ピンボケなのである。
わざわざ作成したのだから「ナニか理由」があったはずだが
目的はナニ?=>前オーナー
 
フランスのレンズなので「こういうピント調整もあるのか」と
思ってしまったのが敗因だった。
クラカメは「自分を試すアイテム」だと改めて実感した。
 
気を取り直して再トライである。
 
Foca30_20240220
OPLEX35F3.5 F=1:5,6
 
Foca31_20240220
OPLEX35F3.5 F=1:5,6 
前回のピンボケとほぼ同じ位置で撮影してみた。
結果は問題なしである(遠い目)
 
Foca25_20240220
OPLEX35F3.5 絞り解放
レンズ購入後なぜか天気が悪くて発色が今一つ?
 
Tue7_20240305
OPLEX35F3.5 F=1:5,6
 
せっかく新しいレンズを買ったのに雨続き。
悔しいので(c) 新橋周辺を撮影=>カメラ市最終日に行く(なぜ?)
 
Foca1_20240222
OPLEX50F3.5のセットを購入
久々に新橋=>愛宕山と歩いてみたのだがすっかり変わっていた。
「昭和の風景」は無くなってしまったなぁ(しんみり)
そんな気持ちのまま松屋のカメラ市へ。
最終日なのでレンズやカメラをじっくり見ることが出来て楽しい。
そして見つけてしまったのである!
ピッカピカのOPLEX50F3.5である。
しかも!純正ゴムフード+レンズリアキャップ付きである。
今までリアキャップがないのでレンズ持ち歩きに困っていた
のだが、その悩みが解消した。
 
Foca2_20240222
FOCA純正フード
なんといっても感動の純正フードである。
なにが驚きって「60年前のフランスのゴムフード」である。
ウチにはもっと後年のZEISSの前凹ウルトロンのゴムフード
(の残骸)があるが、欧州製品のゴムは姿を留めるものが
ないのである。
それがなんと!完全な状態である!(感動)
この感動は「凍土層から完全な状態のマンモスを発掘」の
ような驚きである。
おかげで「レンズ先端部分の溝」をどうやって使って
装着するのか?が解明出来た。
 
Foca3_20240222
実使用は手作りフード
オリジナルフードに感動したのだが、問題は実使用である。「
永久凍土層から発掘したマンモスくらい貴重なゴムフード
(そうなのか?)を使うのは気が引ける。
(ボロッとなったら絶望感に襲われるから)
ということで、いつものように紙を丸めてフードを
作成した。
先にフードを作成した35F3.5についても撮影結果を反映して
4mm長いものを新規作成した。
 
Foca4_20240222
OPLAR50F3.5 絞り解放
 
Foca5_20240222
OPLAR50F3.5 絞り解放
とりあえず撮影してみてビックリ!
凄く良く写るレンズではないか!
暗いレンズなのでもうちょっと被写界深度深くなるか?と
思ったのだが、ピント合わせた部分はカッチリ! 後ボケは
クセのない良いボケ味である。
 
Foca34_20240301
OPLAR50F3.5 絞り解放
 
Foca35_20240301
OPLAR50F3.5 F=1:5,6
 
元々所有しているOPRAREX50F1.9は面白いのだが
「個性的すぎる写り」なので普通に写る標準レンズが欲しかった
のだがようやく夢がかなった。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献:
クラシックカメラ専科 No.45 世界のライカ型カメラ

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2023.04.29

ライカR8+ヤシコンAXでバラ撮影

色々とあって趣味活動停滞。
ようやく復活したのでまずは近所でバラ撮影。
カメラはライカR8とレンズ3本。
 
Sat3_20230429
Summicron50F2 F=1:5,6
 
Sat4_20230429
Summicron50F2 F=1:2.8
 
Sat5_20230429
AME100F2.8 F=1:5,6
 
Sat6_20230429
AME100F2.8 絞り解放
 
Sat7_20230429
Summilux80F1.4 絞り解放
 
Sat9_20230429
Summilux80F1.4 絞り解放
 
Sat8_20230429
Summilux80F1.4 F=1:5,6(寄れないので切り取り)
 
続いてヤシコンAXでもバラ撮影。
 
Ax1_20230505
Planar50F1.4 絞り解放(AXマクロモード)
 
Ax2_20230505
Sonar85F2.8 絞り解放(AXマクロモード)
 
Ax3_20230505
Sonar135F2.8 絞り解放
銀塩撮影で面白いのは「ファインダーで見た像が必ずしもフィルム
上に定着されない」という事実である(笑)
前回のライカRシリーズでの撮影は「ほぼ絞り解放」で日中撮影して
モ「ほぼ見たままの像」が写るのに対して、ヤシコンのレンズでは
「おぼろな姿」になってしまうことが多かった。
(結果的に「使える画像が少ない(歩留まりが悪い)」)
このようなことは「使用して経験的に学ぶ」しか手がない。
こういう「よく考えると写真のセオリーを無視した使い方」を
ときどきやるスリルが堪らないのである(あほ)
 
趣味はやんちゃでないと続けられない。
それは模型工作も同様である。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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2023.03.24

プラウベルマキナIIs(3)

今年は早々と桜が開花。
あれこれ銀塩カメラと使うのだが、当然マキナIIsも活躍する。
 
Makina1_20230324
アクションファインダーを使う
6x6版で練習したのでいよいよ6x9版で撮影する。
どうせなら!ということで今回はアクションファインダーを
使ってみることにした。
現代の人には「なんじゃこの枠は?」と見えるだろうが、
動きの速いものを撮影するときにはこの手のファインダーを
使うことがあったのである。
(ハッセルにも純正品としてこの手のものがあった)
 
Makina2_20230324
Anticomar100F4.2 F=1:9
 
Makina3_20230324
Anticomar100F4.2 絞り解放(ピンが甘い?)
 
Makina4_20230324
Anticomar100F4.2 F=1:6
 
続いてテレマキナ190F4.8である。
こちらは通常のファインダーで撮影。
 
Makina5_20230324
Tele-Makinar190F4.8 F=1:12
 
Makina6_20230324
Tele-Makinar190F4.8 絞り解放
 
Makina7_20230324
Tele-Makinar190F4.8 F=1:6.3
 
撮影結果を確認しながら思ったのだが、レンジファインダ機の
距離計でのピン合わせは桜の花のような「同じような形のもの
がいっぱいある」ものは合わせにくい。
どの花に合わせているか判りにくいのである。
結果的にアンチコマーの1コマが甘いピンになってしまった。
それでも結果的には「マキナIIsとレンズは良く写る」である。
こういうものは「自分で使わないと正しい評価は出来ない」と
改めて実感した。
 
ところで、笑ってしまう話がある。
先に書いたアクションファインダーであるが、この枠
(1)枠を上げる前にフードを付けると起立出来ない。
 =>その逆「フードを付けると出しっぱなし」
(2)うっかりテレマキナを装着するとやはり枠が仕舞えない
まあ、古いカメラなのでそんなものか(笑)
そういうことに気が付いたりして楽しむのがクラカメ撮影
なのである(遠い目)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
クラシックカメラ専科 No1 (株)朝日ソノラマ 発行
クラシックカメラ専科 No2 名機105の使い方 (株)朝日ソノラマ 発行

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2023.03.11

プラウベルマキナIIs(2)

ちょっと間が開いてプラウベルマキナIIsの続き。
 
Makina22_20230310
Tele-Makinar190F4.8 絞り解放(ピンボケ)
マキナIIsを購入した理由が「なぜか2本テレマキナを持っている」
ためなので当然それを使って撮影を行うのだが、戦前のカメラ
なので「フィルムを入れてフォーカシングしてパチリ!」と
簡単にはいかない。
書籍やネットで調べたマキナIIs+テレマキナ190F4.8での
撮影手順はおおよそ以下のようなものである。
(1)ボディ側のフォーカシングで距離計を使って距離を測る
(2)距離計目盛り(ボディ基盤左側のもの)の距離で
 テレマキナの鏡筒ヘリコイドを合わせる
(3)ボディ側のフォーカシングを無限遠に戻す
(4)レリーズする
その手順に従って撮影したものが上画像のものである。
実際には4枚は撮影したがすべてピンボケであった(涙)
なぜなのだろうか?
 
Makina9_20230310
マキナIIsにはピントグラスがついている
幸運なことに、このカメラにはピントグラスがついている。
これはガラス乾板による1枚撮りにも対応するホルダーも
兼ねていている。
(注:それくらい古いカメラなのである)
ピントグラスがあれば試せることは多い。
 
Makina15_20230310
メジャーを使って被写体との距離を計測
あれこれ試した結果「実際にピントの合う距離を測ってみよう」
ということになった。
被写体とカメラの間にメジャーを置いて、距離計とレンズ鏡筒
の距離をセットしてピントグラスで像を確認するのである。
ああ!なんという地味な努力!
距離については最短(1.5m)、2m、2.5m、3mをテストした。
(これ以上は室内ではムリ!)
 
Makina16_20230310
テストの結果から手順を決めていく
あれこれテストした結果、以下の手順で行くことにした。
(1)被写体との距離を決める
 =>ヘリコイドにある数字
 =>上画像は1.5mの例(以降、この値で説明)
(2)鏡筒とボディ距離計の目盛りを1.5mにセット
(3)距離計を見ながら合焦する位置にカメラ位置を調整
 =>野外で草花や昆虫を撮影するときの「腰の動き」
  で合焦する方法と同じ
 =>重量1.2kgのマキナでやると結構腰に来る
  (腰痛のある人はやらない方が良いかも?)
(4)構図を決めてレリーズ
この方法はレンジファイダー機ではよく使う方法である。
=>特に距離計外付けの機種
最初に書いた方法は、正直「そんな不便な方法で撮影するようなものを
メーカーが作るだろうか?」と疑問を感じていたのだが、こちらの
方法であれば「普通の使い方」なので無理がない。
 
さて、さっそく実践である。
 
Makina23_20230310_20230311123401
Tele-Makinar190F4.8 絞り解放
 
Makina30_20230310
Tele-Makinar190F4.8 絞り解放
 
Makina31_20230310
Tele-Makinar190F4.8 F=1:8
どうにかピントが合うようになった。
撮影結果を見て思ったのは「190mmという焦点距離を距離計連動で
使うのはしんどい」である。
絞り値はF=1:8以上で使うのが良さそうだ。
 
続いて撮り鉄である。
 
Makina7_20230310
マキナIIsのファインダー
テレマキナを使用するためには距離計目盛りの上にあるファインダー
を使用する。
接眼部から覗くとおおよそ上画像のように見える。
=>実際は「遠くの方に#の窓枠がある」ような感じ
#の真ん中の囲い部分がテレマキナの6x9判の範囲である。
=>実感としては「凄く小さい」
正直、ライカやCONTAXの外付けファインダーのようにすれば良い
のになんで?という気持ちになる。
=>もっとも、同年代のContaxI型(Ver.7は1935年)の「望遠用の枠」
 を考えればまあまあ良心的と言えるのかもしれないが・・・
■ContaxI型の望遠用枠の使用テスト
(わざわざトリオターF4を買って試している自分がアホ)
 
このファインダーで撮り鉄をするとどうなるか?
 
Makina28_20230310
初回は当然のようにこうなる
 
Makina29_20230310
あれこれ反省して2回目の撮影
当然のように1回目は失敗である。
クラカメを使う場合、「初手から成功」はどうせしないので
落ち込んでも仕方がない。
あれこれ考えて臨んだのが2コマ目である。
まあまあの結果にはなったものの、正面のピンが甘い(笑)
 
結局のところ「こうやってあれこれ工夫する遊び」なのである。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
クラシックカメラ専科 No1 (株)朝日ソノラマ 発行
クラシックカメラ専科 No2 名機105の使い方 (株)朝日ソノラマ 発行

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2023.03.07

プラウベルマキナIIs(1)

松屋のカメラ市である買い物をしてしまった。
 
Makina1_20230307
Plaubel MakinaIIsを購入
以前、友人から譲ってもらった2本のテレマキナの話をした
意外にハッセル1000Fでの使用結果は良かったのだが、
20年前なら楽勝で買えた1000F用の接写リングが調達出来ず
レンズはその後放置プレイ状態だった。
それに加えて「やはり本来の使い方をしてみたい」という
気持ちはあったものの、本家プラウベルマキナは今となっては
なかなか手ごろな価格でちゃんと使えるものがない。
(高いものはそれなりに見かけるのだが)
今回のカメラ市でようやくそれを買うことが出来た。
 
Makina2_20230307
とりあえず使って失敗をする
マキナIIsは使ったことがない。
まずはフィルム1本撮影したが上のような結果だった。
多重露出にピンボケ・・・
う~む、これはいかん!
考えてみるとロールフィルムホルダーを使うのは20年以上ぶり
である(遠い目)
これはいかん!
もっとガッツリ操作感を取り戻さないと!
 
Makina4_20230307
Anticomar100F4.2 F=1:11
 
Makina5_20230307
Anticomar100F4.2 F=1:5.6(くらい)
 
Makina6_20230307
Anticomar100F4.2 F=1:9
 
Makina7_20230307
Anticomar100F4.2 絞り解放
撮影失敗はしながらも何点か不具合を見つけたので、購入した
店で補修をお願いした。
直ったところで撮影したのが上画像である。
ところで、プラウベルマキナの標準レンズといえば、あの
アンチコマー100F2.9である。
スペックを見ると「お!ハイスペック(当時)」なのだが、
写りについてはあまり良い話は聞かない。
(注:あくまで「個人の感想」です)
ここまで書くと気が付く人がいるかもしれない。
そう!このマキナIIsに装着されているレンズは同じアンチコマー
でも100F4.2なのである。
私も買って帰宅して「あれ?見たことないレンズだ」と思った
くらいあまり知られていないタイプなのだが、調べてみると
この戦後タイプのコーティングタイプは「写るレンズ」として
評価が良いらしいことが判った。
ちょっと得したのか?
 
Makina3_20230307
撮影手順をしっかりと決めること
なにを今さら!と言われそうだが、こういう「原始的カメラ」は
ある意味人間力が問われるタイプである。
操作ミスをしないように考慮されていないからである(笑)
カメラの構造をしっかりと理解し、その上でプロセスを決めて
かからないとミスが発生する。
撮影手順についても以下のように標準化した。
(1)引き蓋を閉めてフィルムを巻き上げる
 当たり前だと思われるが、意外にもこの段階で失敗することがある
 まず、現在入手出来るブローニーフィルムだが、仕様が変わって
 いることがあるからである。
Makina8_20230307
KODAKのISO200(ネガ)の裏紙
今回の撮影では6x6で撮影しているのだが、このフィルムの裏紙を
見ると「6x6のときにはスタートマークが赤窓に出ない。
(実際はチラっと見える)
は?スタートマーク?赤窓??とほぼ死語の連続であるが、さらに
巻き上げると老眼にはとっても見えない小さい文字のI(1コマ目)
がチラッと出る。
このような裏紙仕様変更はときどきあって、油断していると
フィルムをムダにしてしまう。
巻き上げると戻せないのだが、それでも引き蓋を閉めておいて
冷静に巻上作業を行うことは重要である。
それは次の手順にも関係してくる。
(2)フィルム巻上後はシャッターチャージしておく
巻上後にすぐシャッターチャージをする。
別に撮影直前でもいいじゃないか?と思うかもしれない。
しかし、実際にやってみるとこういうことが発生する。
いざ撮影というときにシャッターチャージを確認したときに
チャージしていないと「あれ?巻上たっけ?まだだっけ??」と
迷うことになるからである。
まあいいか、とチャージして撮影すると多重露出になったり
巻いておくかとやって後で確認すると1コマ空白になって
いたりするのである(遠い目)
そう言うと「シャッターチャージしてしまうとうっかりレリーズ
したときに露光してしまうではないか」と言われそうである。
そう!そのために引き蓋は閉めておくのである(生活の知恵)
露光しないようになっているので、撮影前にレリーズ感も
確認出来るし、シャッター速度の確認も出来る。
Makina9_20230307
マキナIIsのレリーズ回り
うっかりレリーズが怖いのであればマキナIIsにはレリーズロック
がある。
レリーズ回りの構造はこんな感じなのだが、ロックはかなり
ガチリかかるようになっている。
ところで、これはマキナIIsの他の部分にも共通するのだが、
「このカメラはなぜこうも板金のエッジが立っているのか?」
操作が硬いうえに角が出ているので指が痛い(ち~ん)
レリーズはかなりガッツリ押さないと切れないのでそれほど
心配はないのであるが、この指が痛くなるロックをかけるくらい
なら引き蓋を閉めておくほうがマシである(笑)
(3)ピント合わせをしてから引き蓋を開けて撮影する
構図を決めてピント合わせが済んだところで撮影である。
引き蓋は撮影直前まで開けてはいけない。
このタイミングが一番レリーズミスが発生するからである。
大事なことは「引き蓋が出た状態は撮影準備完了」になって
いるということである。
この手順を標準化しておかないと、最初の撮影結果のような
アホなことになってしまう。
 
Makina10_20230307
プラウベルのフードが面白い
撮影前にはフードを装着するのだが、プラウベルのフードは
ちょっと面白い特徴がある。
アンチコマーとテレマキナを見ると判るが「口径が違う」ので
フードは別々か?と思うのだがフードは1種類しかない。
なんで?と思って上画像をよ~~~~っく見ると判るのだが
フードのネジは内側にも外側にもある。
そう!アンチコマーのときは内側のネジ(レンズ側は外にネジ)
テレマキナでは外側(レンズ側は内側)のネジを使う。
このフードは簡単にシリーズフィルタを脱着出来る構造になって
いて、ある意味システマチックである。
 
銀塩撮影は継続してやっていないと失われてしまう技術で
あることを再認識した。
さて、次はテレマキナ・・・なのだが、これがまた大変!
(続く)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。
参考文献
クラシックカメラ専科 No1 (株)朝日ソノラマ 発行
クラシックカメラ専科 No2 名機105の使い方 (株)朝日ソノラマ 発行

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2023.02.27

CASCA I型で撮影

コロナ禍も落ち着いてきて中古カメラ市に行けるようになった。
どうせ外出するなら銀塩撮影をしよう。
 
Cas1_20230227
選んだカメラが・・・
さて、なにを使うか?
どうせなら最近使っていなかったものを使おう。
検討?の結果、シュタインハイルのカスカI型を使うことにした。
(なんで?)
割と普通なII型と異なり、I型は距離計がなく巻き戻しが難しい
など問題が多い。
しかし、私はそういうカメラが好きである(あほ)
レンズはCulminar50F2.8だがII型と微妙に鏡筒デザインが
違うのでねじ込みのフードが使えない。
ということで、最近得意の「ボール紙でフード」を作って
出撃である!
 
Cas2_20230227
Culminar50F2.8 F=1:8
 
Cas3_20230227
Culminar50F2.8 F=1:8
 
Cas4_20230227
Culminar50F2.8 F=1:5,6
 
Cas5_20230227
Culminar50F2.8 F=1:5,6
 
Cas6_20230227
Culminar50F2.8 F=1:11
このカメラ、巻き戻し方法が難しいというか「そもそも巻上が
出来ているか恐ろしく不安」なタイプである。
帰宅して裏蓋を開けるのは「部屋を真っ暗にして」行ったが、
結果的には問題なかった。
事前に1週間操作訓練をした甲斐があった。
クラカメを使うということは「恐ろしく手間」なのである。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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2022.12.15

アルパレフレックスのアダプタ(2)

模型作りが停滞したまま12月も真ん中(あほ)
 
Alpar1_20221215
苦労してソンベルアダプタ?が完成
M37接写リング+M42チューブ(の中リング)+キエフの
ヘリコイドという「ヘンタイとしか思えないアダプタ」が
ようやく完成。
一見「まったく合う気がしないパーツ」が実は組合せ可能
になってしまうことを発見するのは楽しい。
(単にアホなのかもしれないが)
 
さて、いよいよ撮影である。
前夜にソンベルとタクマーを使ってしっかりと訓練。
古いカメラは「フィルムを入れて即撮影」とはいかない。
(その労力を模型に使えよ!=>オレ)
純正レンズはAngeniux50F2.9を使うことにした。
このレンズは距離計連動なのでレンジファインダ使用で無難に
成功を狙えるからである(ちょっと悲しい)
 
Alpar3_20221215
Angeniux50F2.9 F=1:5,6(レンジファインダで撮影)
 
Alpar4_20221215
SOM-BERTHOT FLOR50F3.5 F=1:5,6
撮り鉄?についてはレンジファインダで撮影するとファインダの
位置関係(ピントグラスを避けて横にある)の関係かどうも
真ん中に持って行けない。
ソンベル50F3.5での撮影については、撮影したときにはダメかも?
と思ったが現像結果はカッチリ写っていた。
(ちなみにタクマー50F3.5での撮影は失敗)
 
Alpar5_20221215
タクマー50F3.5 F=1:5,6
 
Alpar6_20221215
SOM-BERTHOT FLOR50F3.5 F=1:5,6
残り少ない紅葉の撮影。
快晴のおかげもあってかいい感じに写っている。
同じ条件で撮影してもタクマーとソンベルで微妙の描写が
異なるのが楽しい。
 
Alpar7_20221215
SOM-BERTHOT FLOR50F3.5 絞り解放
 
Alpar8_20221215
タクマー50F3.5 絞り解放
 
Alpar9_20221215
Angeniux50F2.9 絞り解放
絞り解放での3レンズでの撮影。
いい感じ?にハレーション気味になっているが、プリズマレフの
一眼ファインダもボ~っとハレーション気味になるのでピント
合わせが辛かった(単に老眼かも?)
当たり前かもしれないが3本中一番新しい?タクマーがやや安定
した写りになっているように思うがどうか?(気のせい?)
 
Alpar2_20221215
使いにくいカメラでアダプタを使うということ
ウチのプリズマレフは実はシャッター幕交換済の完品である。
それなのにレンズが2種類(もあれば充分?)しかないので
使用頻度は高くなかった。
今回、アダプタを使うことで純正とはまた違ったレンズの
用途うが増えて撮影意欲が向上した。
え?写真の腕前=ヤル気じゃないのか?って?
私の場合、昔の銘機+銘レンズ?を使うことで「この時代の
人はなにを考えてこれを作り、どういう気持ちで写真を見て
いたのか?」を考えるのが好きなのである。
アルパレフの前身、BOLCA1の標準レンズはソンベルの
50F3.5であったらしい、ということを聞いたことがある。
戦前にこのカメラを買った人は、私と同じに「ピントの山が
見えん!(怒)」と思いながら撮影したのだろうか?
そんなことを考えるのは楽しい。
 
おまけ
 
Sat2_20221217
タクマーでの撮り鉄失敗の原因
撮影終了後、タクマー50F3.5でなぜ撮り鉄失敗?の原因分析。
結果、無限遠が出ていなかったことが判った。
t0.8でリングを作って調整したが不足、さらにt0.4のリングを
足してどうにかOKになった。
 
ああ、疲れた。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
製品を改造することはリスクが多いです。
場合によってはカメラやレンズを壊す可能性もあるので
お勧め出来ません。
参考にされる方は「自己責任」で行い、他の人に迷惑を
かけないよう留意しましょう!

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2022.12.13

アルパレフレックスのアダプタ(1)

2022年もあと3週間(しみじみ)
今年は模型よく作ったなぁ、レイアウトも作ったなぁ(遠い目)
Mon7_20221211
大掃除?で発見したもの
レイアウトや模型を作ると予備パーツや資材で部屋が散らかる。
先月から片づけを実施しているのだが、模型だけではなく
カメラ関係のパーツも整理しようと各種マウント(の材料)を
整理していたらアサペンM37の接写リングが出て来た。
それをジ~っと眺めていて思いついた。
「これ、アルパレフのマウント径と同じでは?」
アルパレフのマウントはアルミ製でしかもライカLマウントより
細いのでなかなか良い素材が無くて困っていた。
これはいいかも!ということで糸鋸とヤスリでゴリゴリ切ったり
削ったりしたらなんと!装着可能になってしまった。
しかも笑ってしまうことに一番短いリングは少しオーバーインフ
になるが無限遠が出るのである。
ちょっと得した気分か?
 
Mon8_20221211
ロック部を作る
問題はロック部分である。
アルパレフは距離計のアームが「標準レンズだけ距離計が
使えるようするボタン」がマウント部にあって、交換レンズは
これが作動しないようにマウントが作られている。
(そういうことだけは良く知っている)
そういうボタンがマウントロックのわずか1mmの位置に
あって、それを作るのが面倒なのである。
1晩考えてt0.4の真鍮板をカットしてロック部分を作成した。
(その技術で模型作れよ!=>オレ)
 
Mon6_20221211
これでアサペンのレンズが使えるのだが・・・
なんだかんだでアルパレフ-M37アダプタが完成した。
これでアサペンのレンズが使える!・・・のだが、よ~~っく
考えると手持ちのM37レンズは50F3.5しかない。
アルパレフ/プリズマレフのファインダーでこれを使うのは
どうなんだろうか?
 
Mon5_20221211
美の巨人の格言
途中、面倒なので止めようかと思ったのだが、同時に発見した
キエフのマウント部も加工して使えないか?と考えているうち
に「おお!この姿は!!」
そう!美の巨人 タローマンである!(そうなのか?)
タローマンの格言
「デタラメをやってごらん」
「真剣に命がけで遊べ!」
に励まされてどうにか作業完遂!
う~ん・・・疲れているのかも?
 
疲労感はあるが探求心は続く(それほどのこと?)
 
Mon2_20221211
発掘したキエフのマウントをカットする
なにかの役に立つだろうと、壊れたキエフから外しておいたマウントを
カットしてヘリコイドとして使うことにした。
そう書くと簡単に聞こえるが、ヘリコイドは「カットすると入らない」
のである。
なんとかかんとか工夫してどうにか戻すことに成功した。
(注意!:かなり大変です、マネしないように!!)
 
Tue4_20221213
2個目は作るのが早い
もう1個M37接写チューブを加工する。
120度でどれだけ切ればいいか?どう削るか?は判っている
ので前回よりは楽である(そうなのか?)
 
Tue5_20221213
長年使えなかったソンベルチオのレンズに光が!
出来たパーツをあれこれ組み合わせて無限遠が出るまであれこれ
試行錯誤した。
とりあえず上記のような感じで無限遠が出るようになった。
 
ああ、先は長そうだ(模型作れよ!=>自分)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
製品を改造することはリスクが多いです。
場合によってはカメラやレンズを壊す可能性もあるので
お勧め出来ません。
参考にされる方は「自己責任」で行い、他の人に迷惑を
かけないよう留意しましょう!

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2022.12.05

モメッタI型

ZEISS S-310に続いてコンパクト機の話。
 
Mom1_20221205
ハンガリーのカメラ「モメッタI型」
このカメラを知ったのはチョートクさんの「銘機礼賛2」である。
コロっとしたかわいい姿、出身?がハンガリーとちょっと神秘的な
存在だと思って興味は湧いたのだがなぜか入手する機会が無かった。
それが偶然入手してしまったのである。
このカメラ、MOM社で1954年~1962年の間に製造された
モメッタというものでこれはI型である。
レンズはYMMAR50F3.5で固定、一眼式のレンジファインダー、
小柄ながら本格的フォーカルプレーンシャッターのカメラである。
 
Mom6_20221205
フィルム装填が難しい
II型になると裏蓋脱着式になるのだがI型はバルナックライカと
同じ底蓋脱着式である。
それだけなら良いのだが、独特なボディ形状のためフィルムを
装填するのが難しい。
バルナックライカであればテレカを使えばフィルム側は加工
しなくても装填出来るが、I型は「本来のバルナック機のフィルム」
のように細長くカットしないと装填出来ない。
(注:1時間格闘した結果痛感)
ボディ形状に合わせて2ケ所カクッと曲がるので細くカットしても
引っ掛かることとボディが縦に長いのでスプロケットが奥にある
ので装填は時間をかけて慎重に行うのが良い。
ところで、このカメラコマは24x32と小さいので通常のカメラより
多く撮影出来るのだが、現像上がりはこんな感じになる。
Wed3_20221207
コマサイスが小さいだけではなくコマ間も0.5mmくらいしかない。
そのためプリント屋さんが現像上がりのフィルムをカットするのが
大変で、帰宅してスキャンするのもちょっとコツが必要になる。
  
Mom10_20221205
YMMAR50F3.5 F=1:8 1/500
 
Mom9_20221205
YMMAR50F3.5 絞り解放 1/100
撮影してみるとコンパクトなボディなので持ち歩きが楽で
操作も簡単なので撮影しやすい。
距離計窓が小さいので紅葉撮影(葉っぱにピント)は老眼には
ちょっと厳しいがF=1:3.5のレンズなのでそれほどシビアでは
ないので気にしなけばどうということはない。
レンズの描写はクセのない安定した感じでボケ味も悪くないと
思う。
 
Mom4_20221206
時代は違っても「庶民のカメラ」
今回、3台まとめて入手(一応ジャンク扱い)したものが実は
しっかり使えたことで「救出して良かった」としみじみ。
改めて眺めていて気が付いたことがある。
S-310は1972年、モメッタI型は1954年?のカメラであるが
どちらも「庶民が日常使うカメラ」である。
それで気が付くのが「普及機ではコストダウンのため汎用の
レンズシャッターを使うのにモメッタはフォーカルプレーン
シャッター」である。
この時代、ドイツでは高級機のフォクトレンダーのプロミネント
でもレンズシャッターなのである。
ハンガリーのMOM社凄い・・・で思い出した。
ポロミラーでアイレベルファインダー、世界初?のクイック
リターンミラー一眼レフのデュフレックスはハンガリーの
ガンマ社製であった。
ハンガリーがその時代高度な技術を持つ国だったことに
しみじみするのであった。
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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2022.12.04

ZEISS S-310

紅葉の季節もそろそろ終わり。
今年はあまり撮影していないように見えて実はそれなりに
撮影しているのだがどれからUPするか?
 
Zs3101_20221204
実は使う予定のなかったカメラ
このカメラ、紅葉撮影結果を現像に行った店に「3台セット」で
売っていたものである。
私の場合、そういう売り方のものは買わないのだが・・・
ちょっと惹かれるものとセットだったので購入。
その1台(後日)はともかくとして、2台あったカメラは
S-310というZEISSのコンパクト機である。
外観は凄くカッコいいが距離計のない「普及機」である。
使い方も判らないし「ジャンク」と書かれていたので不動だと
思ったら偶然動くことが判った。
となると使うしかあるまい!
 
Zs3104_20221204
浅い知識で撮影した結果の「悲劇」
とりあえずフィルムを入れて撮影。
なんとなく”予感”がしたので思いっきり期限切れフィルムを使って
撮影して巻き戻し・・・あれ?凄くクランクが重い!
まあ、充分に回したから・・・絶句(ち~ん)
浅い知識で使った「天罰」を久々に食らってしまった(あほ)
 
Zs3105_20221204
リワインドの方法
詳しい人に巻き戻し方法を確認。
(1)撮影終了時に巻上レバーが中途半端な位置で終わっては
 いけない(注:これが意外に難しい)
 =>正しく収納された位置にしておくこと
(2)巻き戻し時にはレリーズボタンを押し込む
 =>油断して押し方が不足するとフィルムが引っかかる
(3)巻き戻し側はクランクを起こして回すとバネが出てきて
 軸に巻き付くのだが先の注意事項を間違えるとただ
 ぐるぐる回るだけになる(悲劇)
(4)巻上/巻き戻し時は背面の赤いバーがカクカク動く
 ので判る。
 =>これが動かなくなったら終了
ああ、最初から確認してやれば良かった(反省)
 
S3102_20221203
Tessar40F2.8 F-1:8
 
S3104_20221203
Tessar40F2.8 F-1:8
目測の普及機なので「それなりの写り」だと思っていたのだが
上がりを見てビックリ!
「え!こんなに写るの!!」
ネットで検索して調べるとこのカメラのテッサーはZEISSが
きちんと自社製造したもので写りには定評があるらしい。
 
良い方に裏切られてしまった(笑)
 
注意!
ここに記載されていることは「私の個人的経験」です。
参考にされてもいいですが、正解である保証はありません。
進捗状況によっては、内容を変更する場合もあります。

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